【衆院選2021】無所属に風吹かず 神奈川1区、原籍からも他党からも 小選挙区出口調査から

1区・松本氏への党派別投票割合

 衆院選では、比例復活がなく選挙活動でも政党候補より制約される無所属の戦いも注目された。神奈川県内選挙区で無所属の松本純(1区)、浅尾慶一郎(4区)の両氏の戦いぶりをみると、政党の看板を持たない候補に風が吹かなかった実態が見てとれる。

 緊急事態宣言発令中に東京・銀座のクラブを訪問した問題で自民党を離党した松本氏の得票は、7万6千票で当選者と2万4千票差の次点。2017年の前回(10万3千票)から2万7千票も減らした。

 党派別の投票割合では、「原籍」としてアピールした自民は6割にとどまり前回比2割以上の下落。前回8割を得ていた与党の公明党からも6割にとどまった。前回も獲得に苦戦した政党支持なし(無党派)層も10ポイント以上減らした。

 「無所属」の看板ながら野党からの集票も低調。立憲民主党は3.8%、共産党は6.9%の獲得にとどまった。一部で協力関係があった国民民主党の支持は14.3%で、選挙区当選した立民前職・篠原豪氏(62.9%)に大きく水をあけられた。

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