11月19日より劇場公開される、生まれた時の性別は男性だが女の子として生きたいサシャと家族を追ったドキュメンタリー映画「リトル・ガール」から、本編映像が公開された。
公開された本編映像は、自身の性別違和をなかなか社会に受け入れてもらえずに疲れきっていたサシャと家族が、小児精神科医と話をするシーン。これまでのすべてを打ち明けた母親は、「女性の服を着せたり、女の子と呼んでも問題はない？」と不安げに聞く。すると医師は「子供の望みどおりにして構いません、親なら誰でもそれが正しいと思うでしょう」「あなたから女性の服を着せたわけではない。性別違和が原因です。あなたは間違っていない、あなたは親として正しい選択をしました」とはっきり告げる。
肩の荷が少しだけ降りたかのようにホッとした表情を見せる母親。母の手を強く握りしめるサシャを見た医師は、「ママは正しいってこと？」とサシャに優しく語りかける。やがてサシャは目にいっぱいの涙を浮かべながら、静かに同意する。まだ7歳の小さな子供にも関わらず、周囲のことを気づかいながら生きてきたサシャの、優しさと強さが捉えられたシーンとなっている。
「リトル・ガール」は、2歳を過ぎた頃から性別の違和感を訴えたサシャを追った作品。学校では女の子としての登録が認められず、男子からも女子からも疎外され、バレエ教室では男の子の衣装を着せられてきたサシャ。やがて7歳になってもありのままに生きられない不自由なサシャと、そんなサシャを支えながら周囲に受け⼊れさせるために学校や周囲へ働きかける母カリーヌや家族の姿を追う。監督は、これまでもジェンダーやセクシュアリティに⽬を向けた作品を撮り、カンヌやベルリンを始めとする世界中の映画祭で評価を受けてきたセバスチャン・リフシッツが務めた。
【作品情報】
リトル・ガール
2021年11月19日(金)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給：サンリスフィルム
© AGAT FILMS & CIE – ARTE France – Final Cut For real - 2020
