レッズが左腕・マイリーをカブスへ放出 トレード相手見つからず

日本時間11月6日、カブスはウエーバーでレッズから先発左腕ウェイド・マイリーを獲得したことを発表した。マイリーは今季ノーヒッターを含む12勝をマーク。来季の契約は年俸1000万ドルの球団オプション(またはバイアウト100万ドル)となっていたが、年俸総額を削減する方針のレッズはトレードでの放出を画策していた。レッズのニック・クロールGMによると、数週間にわたってトレード成立の可能性を探ったものの、興味を示す球団が少なく、ウエーバーでの放出という形になったという。

クロールは「バイアウトを節約しようとした。払う必要のないバイアウトを払うのは意味がない。先日も話したように、我々はペイロールをリソースに合わせようとしている。今日の動きは我々にとって意味のあるものだ」とコメント。レッズにはマイリーを来季もキープするという選択肢はなく、バイアウト100万ドルを節約するために、マイリーを獲得する球団が現れることを期待してウエーバー公示したというわけだ。

現在34歳のマイリーは、今季28試合に先発して163イニングを投げ、12勝7敗、防御率3.37、125奪三振を記録。日本時間5月8日のインディアンス戦でノーヒッターを達成するなど、8月末の時点では防御率2.74という好成績を残していた。ところが、9月に入ると4先発で防御率8.35と大炎上。9月に失速するのは今回が初めてではなく、14勝を記録したアストロズ時代の2019年にも8月まで防御率3.06だったのに対し、9月は防御率16.68とめった打ちを食らった。1年を通して活躍できないことが他球団からの評価を下げた可能性は否定できない。

カブスのジェッド・ホイヤー編成本部長は、先発投手の補強を今オフの最優先課題に挙げており、その第1弾としてマイリーを獲得。関係者によると、カブスは年俸1000万ドルの球団オプションを行使する方針だという。ホイヤーは「我々は投手陣を劇的に改善する必要がある。先発ローテーションは1年を通して戦うのに十分ではなかった」と話しており、今後もFA市場やトレード市場で先発投手の補強を目指すことになりそうだ。

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