【ラグビー】ジョセフHC 2年後のW杯に向けて「準備が遅れていることはたしか」

ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(東スポWeb)

ラグビー日本代表は6日、アイルランド戦(ダブリン)に5―60で大敗した。

試合序盤から相手のペースで試合が進んだ。前半を0―29で折り返すと、後半17分にWTBシオサイア・フィフィタ(花園)がトライを決めるも得点を重ねることはできなかった。スピード、パワーで圧倒され、キックを多用してくる想定していた戦術もパスをつないできたことで対応が後手に回った。

また、ミスが目立ち、フッカーの坂手淳史(埼玉)にイエローカードが出される場面もあった。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC=51)は「ミスが多く、かなり厳しい試合になった」とした上で「自分たちはすべての部分で負けてしまった。もちろん、ハイボールもあるし、アタック、ディフェンス、セットピースすべての部分を改善していくことが自分の仕事。ミス、セットピース両方を改善して勢いをつくれないと難しい」と淡々を語った。

2019年W杯は自国開催で8強入りを果たしたが、23年W杯の舞台はフランス。ホームとはまったく異なる雰囲気で本来の実力を発揮しなければ前回以上の成績はもちろんのこと、1次リーグ突破も容易ではない。

ジョセフHCは「今年はパンデミックがあったので、準備が遅れているのはたしか。(W杯まで)あと2年。この遅れはチームとして取り戻していかなければいけない」と話す。コロナ禍で実戦機会が失われたのは日本だけではない。ジョセフHC自身も「(他国の)ラグビーユニオン(協会)も難しいこと同じ」と理解しているが、さらなる経験を積んでチームづくりを加速させる必要がある。

「W杯やスーパーラグビー(SR)など協会で考えることは会長の仕事、私はHCとしてやるべきことをやるだけだ」とジョセフHC。まずは13日にポルトガル戦、20日にスコットランド戦に全力を尽くす。

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