新型SUV「カローラクロス」が好調な立ち上がり! カローラシリーズの4割以上を占める人気ぶり、生産が本格化する2022年はさらなる伸びにも期待大

2021年9月14日(火)に発売を開始したトヨタのコンパクトSUV「カローラクロス」が好調な売れ行きだ。発売直後の2021年10月におけるカローラシリーズの販売台数 約7280台のうち、カローラクロスの登録台数は約3060台で、およそ42%を占める人気ぶりとなっている。新型カローラクロスの人気グレードや人気カラー、ガソリン車とハイブリッド車の販売比率などをまとめてご紹介しよう。

トヨタ 新型カローラクロス Z(左:ガソリン・2WD/右:ハイブリッド・2WD)[2021年9月14日発売] [Photo:茂呂 幸正]

売れ筋SUV「RAV4」と「ヤリスクロス」のちょうど真ん中に満を持して飛び込んできた老舗ブランド“カローラ”

2021年9月14日に発売を開始したばかりの新型車、新型コンパクトSUV「トヨタ カローラクロス」

トヨタを代表する老舗量販車ブランド「カローラ」。1966年の初代カローラから55年に及ぶ歴史の中で、初のSUVモデルとなったのが、2021年9月14日に発売された「カローラクロス」だ。

トヨタのミディアムSUV「RAV4」,コンパクトSUV「トヨタ ヤリスクロス」
トヨタのミディアムSUV「RAV4」,コンパクトSUV「トヨタ ヤリスクロス」

もともとSUVラインナップが非常に充実しているトヨタだが、既存人気モデルのミディアムクラスSUV「RAV4」と、やはり大人気のコンパクトSUV「ヤリスクロス」に対し、ボディサイズやエンジン性能など、新規参入のカローラクロスは2車のちょうど中間くらいのポジションに割って入った格好だ。

価格帯も199万9000円から319万9000円と現在最も売れているゾーンで、やはりRAV4とヤリスクロスの中間の立ち位置。それだけに、売れ行きの動向にも注目が集まっていた。

カローラシリーズの中でも40%を超える割合を占めた新型カローラクロス

ラインナップが完成したトヨタ カローラシリーズ[(左上から時計回りに)カローラ(セダン)/カローラツーリング(ワゴン)/カローラスポーツ(5ドアハッチバック)/カローラクロス(SUV)]

さっそく新型カローラクロスの販売台数をみてみよう。2021年9月と10月の2ヶ月で、カローラクロスは4090台を販売した。うち84.1%がハイブリッド車で占めている。

自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)調べによる2021年10月度のカローラシリーズの販売台数は7278台で、軽を除く総合ランキングは3位に位置する。新型カローラクロスはそのうち、約42%の3060台を占めており、カローラシリーズ全体の売れ行き増にも大いに貢献したことになる。

85%近くがハイブリッド車! カローラクロス販売登録台数内訳[2021年9月・10月分]

■カローラクロス販売登録台数

2021年9月 1130台(ガソリン100台/ハイブリッド1030台)

[カローラ全体:7901台(カローラクロスの割合:14.3%)]

2021年10月 3060台(ガソリン650台/ハイブリッド2410台)

[カローラ全体:7278台(カローラクロスの割合:42%)]

カローラクロスの販売台数のうち8割が最上級「ハイブリッド Z」グレードで占める

写真は「カローラクロス HYBRID Z」(FF)

続いては新型カローラクロスの人気グレードと、人気カラーについてもご紹介しよう。8割の人気を占めるのはハイブリッドの最上級グレード「Z」。人気色は白となっている。

ただしこちらは少し注釈が必要だ。トヨタのカローラクロス公式サイトによると、カローラクロスのラインナップ中、「S」グレードに関しては現在、自社のサブスクリプションサービス「KINTO」でのみ先行販売しており、一般販売は2022年2月以降になる。

■人気グレード(2021年9月・10月)

1位:HYBRID Z 80%

2位:Z 15%

3位:G 3%

■人気色(2021年9月・10月)

1位:プラチナホワイトパールマイカ 27%

2位:アティチュードブラックマイカ 16%

3位:スパークリングブラックパールクリスタルシャイン 14%

■4WD比率:全体の2割

(カローラクロス ハイブリッドだけでの比率はFF 76% : E-Four 24%)

実はまだ本気を出してなかった!? カローラクロスの売れ筋本命グレードは2022年から本格販売の予定

今後売れ筋の本命となりそうな「カローラクロス S」

カローラクロスの主力であるハイブリッド車のうち、グレードラインナップは上から「Z」「S」「G」と3つある。その中でSは中間に位置しているが、装備内容もZグレード並みに充実していることから、今後人気の中心となる可能性が高い。

今回の販売台数にはそんな売れ筋のSグレードは含まれていない。しかも、コロナ禍における自動車部品の供給遅れや半導体不足が深刻化する中でこの台数を記録している。2022年に入りカローラクロスの生産がより本格化すれば、さらなる販売台数の伸びも期待出来そうだ。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:茂呂 幸正・TOYOTA]

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