【新日本】内藤哲也は〝ベルト問題〟招いた団体に不信感「お客さまに3本の見解示すべき」

内藤は復帰祝いの餃子を手にして下町の夕闇に消えていった…(東スポWeb)

新日本プロレスの内藤哲也(39)が、帰還早々の制御不能節を炸裂だ。G1クライマックスで左ヒザを負傷し欠場していたが、「ワールドタッグリーグ」(14日、後楽園で開幕)にSANADAとのコンビで出陣することが決定。大暴れを誓う一方で、混乱が続くIWGP世界ヘビー級王座(現王者は鷹木信悟)とG1クライマックス覇者オカダ・カズチカを中心とする〝ベルト問題〟にメスを入れた。

9月18日のG1初戦で「左膝内側側副靱帯損傷・半月板損傷」を負った内藤だが、幸いにも靱帯断裂は免れ早期復帰が決定。「焦って復帰の時期を決めたわけではない」と万全の状態であることを強調した。

さらに本紙の電話取材に応じると、欠場中に起きたベルト問題にも言及。G1覇者のオカダが挑戦権利証代わりに4代目IWGPヘビー級ベルトを持ち出したことを鷹木が批判し、混乱は収まる気配がない。これに対し「封印されたベルトを持ち出してっていうのは俺は違うと思います」と自身のスタンスを示した。

内藤はインターコンチネンタル王座との統一に伴うIWGPヘビー封印に際し、2月の段階で提唱者の飯伏幸太に敢然と反対した。結果的に統一阻止に失敗したが、当時行動を起こした選手は内藤だけだった。

「正直あの時、棚橋(弘至)とオカダは俺と同じ思いだろうなって思ってたんですけど。結局流れに任せる選択をしたんだから、いまさら感はある。結構反対派がいる中で、それでも統一した飯伏を否定する行動でもありますよね」

要求からわずか2日後にオカダにベルトが渡った事実も見過ごせない。「一番問題なのは『検討します』って言って即OKした新日本ですよ。検討した結果、どうだったのかの説明を聞いてみたい」と指摘する。

しかも米国で自作ベルトを持ち歩くウィル・オスプレイに対する団体からの見解も示されておらず、チャンピオンベルトの権威は揺らぐばかり。「あれは間違いなく没収されるべきなんじゃないの? 今からでもいいから、3つのベルトに対する見解を示してもらいたい。所属選手の俺でさえよく分かってないんで、見てるお客さまにはもっと伝わってないよ」と一刀両断した。

とはいえ復帰が決まった以上、まずはタッグリーグに集中する。「東京ドームのカードが決まった選手は出場できないという意味の分からないシステムは継続してる。これのどこがワールドタッグリーグなんだという思いはあるけど、出場するからにはそれを感じさせないように俺とSANADAが盛り上げたい」と意気込んだ。

言いたいことを言い終えた内藤だが簡単には電話を切らず「見舞金も復帰祝いももらってないんだけど…」と、本紙記者をBUSHIがオーナーを務める「丸武商店」に呼び出した。絶賛コラボ発売中の「東スポ揚げ餃子」を含む2110円分の会計を記者の財布で済ませると、お釣りの890円までくすねてさっそうと下町の夕闇に消えていった。

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