【パCS】オリのラオウ杉本がイチロー氏にラブコール 日本シリーズで〝恩師に成長した姿を見てほしい〟の願い

大ブレークを果たしたラオウ杉本(東スポWeb)

オリックスの〝ラオウ〟杉本裕太郎外野手(30)がイチロー氏(48=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)に「日本シリーズを見に来てほしいです」とラブコールを送った。6年目にして本塁打王(32本)に輝くなど大ブレークを果たした杉本は〝恩師〟イチロー氏に成長した姿を見てほしいと願っている。オリックスが日本シリーズ進出した場合、第6戦、第7戦の舞台は神戸となり、イチロー氏も滞在中。ひょっとするとひょっとするかも…。

25年ぶりの日本一に向けて10日からCSファイナルステージでロッテを迎え撃つオリックスに新たなモチベーションが浮上している。日本シリーズ進出の場合、第1、2戦が京セラ、第3、4、5戦がビジターとなるが、第6、7戦の26日、27日は「AAA」のコンサートがあるため、ほっともっとフィールド神戸での開催となる。

神戸と言えば1996年に日本一を決めた旧グリーンスタジアム神戸。イチロー氏がこよなく愛するグラウンドで、メジャー移籍以降も毎年オフの自主トレに使用していた。引退後も草野球チームの練習で訪れており、11月も日本シリーズ前まで予約を入れている。神戸に滞在中なら大舞台に臨む古巣チームを観戦に訪れても不思議はない。

そこで色めき立ったのが杉本だ。「時間があれば見に来てほしいし、久しぶりに会いたいです」。2015年のドラフト10位で入団した杉本は、自主トレ中のイチロー氏に気に入られ、練習に合流。メンバーとして3年間、自主トレに参加した。とはいえ、アドバイスされる時間は少なく「教わるというかイチローさんの練習を見て学んだという感じです」。

ある日、打撃練習を近くで見ていたイチロー氏に「どこが悪いですか」と聞いたところ「まだちょっとしか一緒に練習してないから分からん。そこまで言えない。もうちょっと続けたらわかるけど…」とはっきりしたアドバイスはもらえなかったという。

時が過ぎ、あのころと比べ物にならないほどに成長を遂げた。主砲として3割、30本を達成し、チーム優勝の立役者となった。「ちょっとは打てるようになったんで、なんでよくなったのかを教えてほしい」。今の自分を見て、今度ははっきりした返事をもらいたいと思いをはせる。

96年にイチロー氏がチームを日本一に導いたように、25年後にラオウが同じ役割を果たそうとしている。同じ神戸でドラマが再現されるか。

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