ペドロ・アコスタ「チームが信じられないほどの自信を与えてくれた」/Moto3チャンピオンインタビュー

 11月7日、ポルトガルで開催された2021年MotoGP第17戦アルガルベGP Moto3クラスの決勝で勝利を挙げ、ルーキーながら2021年のMoto3チャンピオンに輝いたペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Ajo)。タイトル獲得の翌日にアコスタは歴史的な偉業を可能にした理由を語った。

 スペイン人ライダーのアコスタは、2020年にはレッドブルMotoGPルーキーズカップでチャンピオンに輝くと、2021年からRed Bull KTM AjoでMoto3クラスへの参戦を開始した。

 開幕戦から表彰台に上り、以降は3連勝をマークするなど大活躍を見せる。そして、アルガルベGPで6勝目を挙げて、1戦を残しデビューイヤーにタイトルを獲得。アコスタは2022年に現在所属しているRed Bull KTM AjoからMoto2クラスに昇格することが決定している。

──Moto3チャンピオンになったことを受け入れられましたか?アコスタ:何が起こったのか何を達成したのかをまだ理解していないよ。まだ信じられない。すべてを受け入れるには、2、3日かかるだろう。

──ラップリーダーの間、どのような考えが頭に浮かびましたか?アコスタ:この1年間に起こったすべてのことを考えたよ。最初の頃は、僕が世界選手権に上がることを信じてくれる人がほとんどいなかったから、とても厳しいシーズンだった。

フィニッシュラインを通過したとき、そのことが頭に浮かんだよ。その後、ウイニングランの間、涙が止まらなかったね。

──もし、7カ月前の開幕戦カタールGPで、シーズン終了後にタイトルを獲得すると言われていたら、それを信じましたか?アコスタ:このタイトルは、僕たちの仕事のおかげだ。チームがなければ、僕は何者でもなかったからね。

少しずつ、特定の目標を達成してきたからこそ、このタイトルが実現できたのだと思う。何よりも、チームメンバーひとりひとりの素晴らしい仕事のおかげで達成できたんだ。

──このクラスで初のルーキー世界王者になった感想は?アコスタ:本当は、そうとは知らなかったよ。今も考えていない。昨日、ポルトガルで起こったことをすべて理解しようとしているところだよ。そのおかげで多くのことを学べたから、苦しい時期を覚えているよ。

──ルーキーがワールドタイトルを獲得するための鍵となったものは何ですか?アコスタ:チームだよ。彼らは不可欠な存在だった。最初のテストから今に至るまで、信じられないほどの自信を与えてくれたんだ。

彼らは常に僕を信頼し、僕が必要とするすべてのことを助けてくれた。彼らは常に笑顔を絶やさず、それが重要だった。チームと周りのみんなの両方が、僕を正しい道に導き、今日の僕をチャンピオンにしてくれた。

──2021年シーズンは、まだ1レース残っています。今年の最高の瞬間は何でしたか?アコスタ:年の初めになるかな。信じられないことだった。苦しい時期のことも忘れない。僕はシーズン全体を見たいと思っている。

──今シーズン、最も困難な経験は何でしたか?アコスタ:あと一歩のところまで行ったにもかかわらず、それができなかったレースがあり、それが辛かったよ。

けれど、今年は着実に進歩していたから、『悪い』と思えるようなことはなかった。僕たちは失敗から学ぶ必要があったし、これからも学び続けていくよ。

──Moto2に昇格する2022年シーズンに期待することは何ですか?アコスタ:バイクをテストする最初のセッションを楽しみにしているよ。特に何かを期待しているわけではありませんが、これからも学び続け、バイクに乗ることを楽しみたいと思っている。

来シーズンに向けての活動開始が待ち遠しいね。

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