秋田県の採卵鶏農場で鳥インフルエンザが確認されたことを受け、新潟県が防疫対策庁内連絡会議を開催

鳥インフルエンザ防疫対策庁内連絡会議の様子

新潟県は10日、秋田県で高病原性鳥インフルエンザの擬似患畜が確認されたことから、情報共有などを図るための庁内連絡会議を開催した。

秋田県は9日、横手市の採卵鶏農場(約14万3,000羽飼養)から死亡羽数が増加している旨の通報を受けて、農場への立ち入り検査を実施。同日に鳥インフルエンザの簡易検査を実施した結果、陽性が判明し、翌10日にも遺伝子検査を実施し、高病原性鳥インフルエンザ(H5型)であることが確認された。

この状況を受け新潟県では、危機対策課や畜産課など17課を参集し、「鳥インフルエンザ防疫対策庁内連絡会議」を開催。秋田県の状況や、新潟県内で異常家禽が発見された時からの検査と防疫措置実行・終息までの体制フローを確認した。

2020年度は、鳥インフルエンザが日本国内過去最多となる約987万羽が殺処分されるほど猛威を振るい、県内では養鶏場では確認されなかったものの、佐潟(新潟市西区)や瓢湖(新潟県阿賀野市)で感染した野鳥の死骸が確認されていた。

このことから、会議内では今年の感染拡大の見込みについての質問が挙がった。昨年の鳥インフルエンザの流行は、ヨーロッパで夏季に流行したものが、カモなどの野鳥が越冬する際に持ち込んだとみられ、「今年も昨年と似た状況にあり、今後警戒していく」という。

県畜産課の朝比奈均課長は「県内での発生は確認されていないので、一般の県民には冷静な対応をお願いしたい。野鳥の死骸を見つけた際には、むやみに近寄らずに市町村などに連絡をしていただきたい」と呼びかけた。

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