ダニロ・ペトルッチ、MotoGPからダカールラリーにスイッチ。2022年1月開幕に向けて準備中

 11月10日、KTMはロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているダニロ・ペトルッチ(テック3KTMファクトリー・レーシング)が、2022年からダカールラリーに戦いの場を移すと発表した。

 ペトルッチは、2012年からMotoGPクラスに参戦しているライダーだ。2015年から4シーズンをドゥカティのサテライトチームであるプラマック・レーシングで過ごした後、2019年にファクトリーチームのドゥカティ・チームに昇格し2年間参戦した。

 そして、今季は6年過ごしたドゥカティを離れKTMに移籍。10年のMotoGPキャリアで、表彰台を10度、優勝を2回獲得している。

2021MotoGP:ダニロ・ペトルッチ(テック3KTMファクトリー・レーシング)

 そんなペトルッチが、2022年から子供の頃からの夢だったというダカールラリーに戦いの場を移すこととなった。チームはKTMファクトリー・レーシングとなる。

 これまで、ダカールで優勝しているライダーやチームと練習しており、先日ドバイの砂丘ではテック3KTMファクトリー・レーシングのカラーリングが施されたKTM 450 RALLYを駆り、ライディングとナビゲーションのテストを行った。2022年のダカールラリー参戦への準備を整えているようだ。

 ダカールラリーは3年連続で中東で開催され、2022年1月1日から14日間の日程で、走行距離は8000kmにも及ぶ。

KTM 450 RALLYを駆りダカールラリー参戦の準備を進めるダニロ・ペトルッチ

■ダニロ・ペトルッチ
「僕にとって、ダカールに参戦することは本当に夢のようなことだ。子供の頃、80年代、90年代のダカールラリーのビデオを見ていた時から、ずっと出場したいと思っていたイベントだ。そして今、KTMのおかげでその夢が実現した。まず、この素晴らしい機会を与えてくれたKTMに感謝したい。たった1カ月でMotoGPとダカールラリーに参戦したライダーは自分だけだと思うから、誇りを持って参戦するよ」

「最大の目標は、レースを完走して楽しむことだ。最初のアプローチは、ジョルディとロードブックトレーニングを行うことだった。彼は何度もダカールラリーに出場し、表彰台に立っているから、この特別な技術を身につけるためには彼の力が必要となる」

「先日、ドバイの砂丘で行われた最初のテストでは、KTMのダカール・チャンピオンたちと一緒にKTM 450 RALLYに乗ってみたが、彼らから多くのことを学ぶことができた。彼らのライディングを見ることが出来たのは素晴らしいことだったし、彼らはとても親切で、僕を助けてくれたよ」

「これから一カ月間のトレーニングで十分な成果が得られることを期待している。厳しいレースになることは間違いないが、楽しみにしているよ」

KTM 450 RALLYを駆りダカールラリー参戦の準備を進めるダニロ・ペトルッチ

■ピット・バイラー(KTMモータースポーツディレクター)
「ダニロの才能と性格は、アスファルトから砂丘への急激な移行を可能にすると我々が信じている数少ないエリートレベルの選手であることを意味している」

「彼にとっては素晴らしい物語だ。テック3の一員としてMotoGPプロジェクトに参加してくれた彼のプロフェッショナリズムとすべての努力に感謝し、次は別の『世界』を目指す時がきた」

KTM 450 RALLYを駆りダカールラリー参戦の準備を進めるダニロ・ペトルッチ

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