長崎県 コロナ第6波想定 1日当たり最大170人感染 医療体制確保へ

「第6波」における1日当たりの最大新規陽性者などの想定

 長崎県は10日、新型コロナウイルスの次の感染拡大「第6波」について、1日当たりの最大新規陽性者が170人に上るとの試算を発表した。今夏(第5波)の約1.5倍に上る。最大療養者も約1.5倍の1220人と見込み、今後さらに病床や宿泊療養施設の確保に努める方針。
 厚生労働省は先月、第5波を踏まえた新たな「保健・医療提供体制」を構築するよう都道府県に要請。県は、現在のデルタ株の約2倍の感染力がある変異株が流行した場合を想定し、関連する数値を算出した。
 それによると、1日当たりの最大新規陽性者は、第5波のピーク時(114人)前後7日間の平均や、感染拡大傾向が類似する九州各県の状況を基に、170人と推計。最大療養者数は、陽性者数の伸び率約1.5倍を第5波の最大818人に掛け合わせ、1220人とした。
 最大療養者のうち、入院者は60歳以上の高齢者割合の上昇を見込み464人。宿泊療養者は529人、自宅療養者は227人。その上で確実に病床や宿泊療養室を稼働させるため、それぞれ546床、761室が必要としている。
 県は現在、病床は最大549床、宿泊療養室は535室を確保。病床は県全体では充足しているが、急速に感染が拡大する可能性がある都市部などではさらに確保が必要という。今後、保健所の機能や自宅療養者の健康観察などを含め医療提供体制の充実に取り組む。


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