伝統の「鎌倉薪能」今年もオンラインで 野村萬斎さん出演

和泉流による狂言「呼声」

 鎌倉市観光協会は12日から、半世紀以上続く伝統行事「鎌倉薪能」をオンラインで無料配信する。

 鎌倉宮拝殿(同市二階堂)で事前に撮影した3演目を配信。和泉流による狂言「呼声」では、野村萬斎さん演じる太郎冠者が居留守を使い、主人と次郎冠者があの手この手を使っておびき出そうとする。金春流の素謡「翁」と能「猩々(しょうじょう)」も披露する。

 薪能は1959年から続き今年で63回目。2018、19年は台風で中止や縮小などの対応を余儀なくされ、今年は新型コロナウイルス感染予防のため10月に関係者のみで実施、昨年に続いて約1時間10分の動画を配信する。同協会は「伝統芸能を多くの方々に届け、文化を継承したい」と話している。

 12月12日まで全演目、同13日以降は能のみを同協会のユーチューブチャンネルで配信する。問い合わせは同協会電話0467(23)3050。

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