NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、神奈川への経済効果は260億円 日銀横浜支店が試算、観光客回復見込む

鎌倉市の鶴岡八幡宮(資料写真)

 神奈川県鎌倉市が主な舞台となるNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送開始を来年1月に控え、日銀横浜支店は10日、県内経済への波及効果が約260億円に上るとの試算を発表した。

 観光目的の宿泊客が約50万人、日帰り客は400万人に迫ると推計。苦境が続く観光業界の回復を後押しするという。

 同支店は、過去に大河ドラマの主要舞台となった都道府県について、宿泊客と日帰り客の対前年増加率を算出。観光庁や県の分析ツールを使い、観光客の直接的な消費額を約173億円、県内産業にもたらされる間接的な波及効果を約86億円とはじいた。

 河西慎支店長は「いわゆる『リベンジ消費』を取り込めれば試算を上回る可能性もある」と期待を寄せつつ、「効果を一過性にしない取り組みも重要」と指摘。足元で新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き始めたため、観光業界へのエールを込めて試算の公表に踏み切ったという。

 「鎌倉殿─」は三谷幸喜さんが脚本を手掛け、主人公の北条義時を俳優の小栗旬さんが演じる。

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