韓国紙「ポッキーと似たペペロ、日本が先に作るも記念日は韓国が先」「米司法は韓国に軍配」

日本の「ポッキー」とよく似た「ペペロ」という韓国のお菓子がある。製造開始年はポッキーが17年も先であることから、ペペロはそれを模倣したと感じられるが、韓国や米国では異なる考えがあるようだ。

参考記事:韓国政治家「日本製品に酷似する韓国製スナックがある」「中国模倣被害が嫌なら身を正せ」

韓国メディア・イーデイリー紙は11日、『韓ペペロvs日ポッキー、棒状お菓子の’元祖’はどちらか?』というタイトル記事を掲載した。

同紙は、1966年にポッキーを発売した江崎グリコに対し、ロッテ製菓がペペロを発売したのは1983年と17年後であることから、「棒型チョコレート菓子の元祖はポッキーだ」と指摘した。

しかし、ここから独特な論理が登場する。それは「記念日どちらが先か?」というものだ。日本に住む人なら「ポッキーの日」というのを一度は耳にしたことがあるかもしれないが、韓国にも「ペペロデイ(ペペロの日)」というものがロッテ製菓によって展開されている。この「ペペロデイ」が「ポッキーの日」よりも先に始まったことをイーデイリー紙は指摘し、「つまり記念日は韓国が先だ」と強調する。

連合ニュースによると、ペペロデイはある韓国女子学生がペペロのように細くなりたいという意味でペペロをやりとりしたことに由来しているとのこと。開始時期は1990年代半ばと推定されている。ロッテ製菓が公式にペペロデイマーケティングに入ったのは1997年であるという。一方で、ポッキーの日は1999年11月11日に指定された。 韓国が2年先に記念日を導入したということになる。

商品のオリジナル性を考えるとき、それが作られた時期がいつなのか、どちらが先かという時系列尺度によって計るのが世界共通の一般的な感覚であると思われる。一方で、高度資本主義社会においては、商品の上に乗っかるハイコンテキストなイメージ(ブランディング)も、人気を拡げる上で欠かせない要素であり、それも含めた「世界観づくり」をどちらが先に始めたかという論点も成り立たなくはない。

案の定、江崎グリコはロッテ製菓のペペロに対し販売中止を幾度にわたり要求しており、米国では法的措置に訴えた。果たして軍配はどちらに下りたのか?

2015年に、江崎グリコはニュージャージー連邦地方裁判所でロッテ製菓を相手に商標権侵害訴訟をかけたが、2021年1月26日に最終判決が行われ、江崎グリコ側の敗訴となった。判決の核心は棒型チョコレートというデザインだった。米国第3巡回控訴裁判所はポッキーの「棒型チョコレート」デザインを「有用」と判断し、したがってロッテ製菓を相手にした商標権侵害の主張が成立しないと判示した。

「有用な(useful)」なデザインは商標権の保護を受けることができない。消費者の利便性を高めるデザインは独占できないという意味だ。これはつまり、商標権を主張できるほどのオリジナリティはなく、一般的なアイデアであると規定されたことを意味する。

少々意外な結末ではあるが、ポッキーの上に乗っかるイメージやブランド、日韓関係という文脈が一切頭にない第三国では、このような結論に落ち着くのかもしれない。

参考記事:中国サイト「韓国チョコパイは破廉恥」「中国と韓国で原料に差、健康問題引き起こす可能性」

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