血の繋がらない家族をめぐる壮大な物語『君の名前の横顔』発売! 100万部突破シリーズの著者・河野裕の真骨頂!

株式会社ポプラ社は、 2021年11月11日(木)に、 河野裕氏の最新小説『君の名前の横顔』を発売。 大学読書人大賞受賞の『いなくなれ、 群青』(新潮文庫nex)に始まる「階段島」シリーズが累計100万部突破のヒット、 『昨日星を探した言い訳』(KADOKAWA)で山田風太郎賞の次点に入るなど、 今最も注目を集める作家のひとり河野裕。 圧倒的構成力と繊細な筆致で若い読者を虜にする河野さんの最新作『君の名前の横顔』は、 血の繋がらない家族と名前をめぐる壮大なファンタジー小説。 本書は読書コミュニティサイトの「読書メーター」で、 発売前に 【読みたい本ランキング第1位】 (週間:集計期間2021年10月5日~11日・単行本部門)を獲得。 読者の本作への期待が伺える。 世の中のすべての悲しみを避けて歩くのも、 なんだか気持ちの悪いことのような気がした。 夫を亡くし、 小学生の息子・冬明を一人で育てるシングルマザーの愛。 父親の死後、 義母の愛と弟の冬明を見守りながらも、 家族という関係に違和感を持つ大学生の楓。 「世界の一部を盗む」想像上の怪物・ジャバウォックを怖れ、 学校に行きたがらない冬明に二人は寄り添おうとするが、 「紫色の絵具がなくなったんだ。 ジャバウォックが盗っちゃったんだよ」と冬明が告げた日から、 現実が変容していく。

河野裕 コメント

親は自分を愛するのと同じように我が子を愛するのだと思う。 子供の人生を、 自分の人生と切り離して考えるのは難しい。 だから生まれる強固な愛は、 危うさも含んでいる。 まるで自分自身を自由にして良いように、 我が子も自由にして良いのだと錯覚してしまうから。 その「ベースに愛(あるいは正義)がある価値観の強要」に名前をつけようとしたところから、 本作は始まった。 そして名前を得た「それ」は、 書き終えると世界を覆うほどのサイズになっていた。 「それ」は親子間に限らず、 人の社会のどこにだって現れる怪物のようだった。 けれどこの小説は、 親から子への愛を否定するために書いたわけではない。 むしろ全力でその愛を肯定するために書いた。 私が(自分自身に対しても)危ういと感じていることに充分注意しながら、 それでも親子、 あるいは家族という関係は素晴らしいのだ、 と言いたかった。 本作は親としての私が子に宛てたラブレターで、 子としての私が親に宛てたラブレターでもある。 私は家族を愛している。

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