ホンダF1田辺TD会見:スプリント予選方式では「FP1での最適化が勝負の鍵」丸1日のフライト遅れで作業に影響

 2021年シーズン最後の3連戦はメキシコからブラジル、そしてカタールへと、レース終了直後に10時間以上のフライトを繰り返す過酷なスケジュールだ。それだけにチームスタッフに蓄積する疲労や、資材運搬の問題などが危惧されていた。

 その心配が不幸にも的中し、メキシコからブラジルへの複数フライトに遅れが出た結果、いくつかのチームではサーキットでの準備に支障が出た。ホンダも「木曜日になってやっと仕事に本格的にとりかかることができた」と、田辺豊治テクニカルディレクターが現場のあわただしい状況を伝えていた。

 一方で今季3回目のスプリント予選となるこの週末については、「FP1の60分だけで車体、パワーユニットをいかに最適化できるかが勝負の鍵を握る」としつつ、「今度こそ、4台完走、4台入賞」を狙いたいと抱負を語っていた。

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──2年ぶりのブラジルGP、そして今季3回目のスプリント予選のレースでもあります。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):はい。FP1の60分だけでマシンを仕上げて、予選に臨まないといけません。翌日のFP2である程度の調整はできますが、大きなマシン変更はできません。そのまま立て続けにスプリント予選、そして日曜日の決勝レースと、忙しい3日間が待っています。

 実は今回、メキシコからのフライトが遅れ、今日(木曜日)になってやっと仕事に本格的にとりかかることができました。特にメカニックはあわただしく作業をしています。

2021年F1第19戦ブラジルGP ピット内で作業が進められるレッドブル・ホンダのマシン

──レッドブル・ホンダとマックス・フェルスタッペンはアメリカ、メキシコと2連勝して、絶好調なのでは?

田辺TD:セルジオ・ペレスも本来の速さを発揮してくれて、3戦連続して表彰台に上がってくれています。この先、両方の選手権タイトルを狙ううえで、今まで以上にチーム一丸となった挑戦ができている印象です。

 アルファタウリ・ホンダも(ピエール・)ガスリーが4位、角田(裕毅)選手はレースで混乱に巻き込まれ残念でしたが、確実に復調しています。2台ともに速さ、安定感が増しています。ですので、ホンダの4台は今週末のブラジルでも活躍が期待できます。

2021年F1第19戦ブラジルGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

──メキシコほどではありませんが、ブラジルも高地です。

田辺TD:800mという標高は、我々にはプチ高地というべきもので、パワーユニット的には特別なセッティングも冷却対策もほとんど必要ありません。もちろん気をつけるべき点はいろいろとあるので、そこはしっかり準備してきています。FP1の短い時間のなかで、車体、パワーユニットともにいかに最適化できるかが、勝負の鍵を握るでしょうね。

──目標は?

田辺TD:今度こそ、4台完走、4台入賞ですね。

──フライトの遅れですが、火曜日夜に到着する予定が1日以上遅れたということですか?

田辺TD:いろいろなケースがあったようですが、本来なら水曜日の昼前に梱包を開けられるはずが、木曜日の昼までずれ込みました。ほぼ丸1日の遅れですね。

──ホンダだけでなく、他のチームにも支障が出ていますか?

田辺TD:はい。車体やパワーユニットを運搬するFIAの貨物便にいくつか遅れが出たということです。

2021年F1第19戦ブラジルGP 荷物の搬入を行うレッドブル・ホンダ

──バルテリ・ボッタス(メルセデス)も、フライトの遅れで木曜会見に遅刻しています。スタッフのなかに到着が遅れた人はいますか?

田辺TD:ホンダスタッフは幸い、月曜発、火曜発いずれも大丈夫でしたが、他チームのチャーター便は遅れが出ていると聞いています。

──ホンダにとっては最後のブラジルGPですが、今年は3連戦中でもあり、アイルトン・セナのお墓参りに行く時間はなかったのでしょうか?

田辺TD:火曜日早朝にブラジルに着けたこともあり、その日のうちにお墓に行ってきました。

──墓前では、どんな報告をしましたか?

田辺TD:今年でホンダF1は終了しますと報告しました。

2021年F1第19戦ブラジルGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第19戦ブラジルGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第19戦ブラジルGP アイルトン・セナのキャップを被るピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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