ワールドカップアジア最終予選のベトナム戦に0-1で勝利した日本代表。アーセナルでは右SBとしてプレーする冨安健洋は、CBとしてこの一戦にフル出場した。
その冨安はDAZNで配信されている内田篤人の『FOOTBALL TIMES』に先週に引き続き登場。アーセナルDFベン・ホワイトがパスを出さないと日本で話題になっていることについてはこう語っていた。
冨安健洋
「いやいや(笑)。
それは田中碧からも言われたんですけど、僕らのなかでは『彼はいい選手だ』って結論に至ったんです。
ていうのも、CBからSBからのパスって“はめパス”になることがあるじゃないですか。
僕も実際にCBをやっていて、SBへのシンプルなパスっていうのは一番最後の選択肢ぐらいなんですよね。
SBに出して、(相手と)入れ替われるような状況だったら、出しますけど。
普通にSBが相手のサイドハーフの前にいる状況だったら、出したところではまっちゃうというか。
もちろん、SBのタイプによりますし、SBがより引いた位置で受けてくれるんだったら、出してそこから角度があるから、先があるんですけど。
普通のパス、ただの“はめパス”をしない選手だよねって、ただのいい選手だよねっていう結論で僕と碧は終わったッス」
今季アーセナルが80億円で獲得したベン・ホワイトは空中戦には強くないものの、地上戦と足元が評価されているCB。彼はSBにパスを出しても、そこで展開が止まってしまう、相手にはめられるだけの状態になることをあえて避けているという。むしろ冨安はその点を評価しているようだ。
内田もそれに同意しつつ、こんな話をしていた。
内田篤人
「この選手(ベン・ホワイト)の能力が高いってことです、要するに。
何にも考えずにパーンとやって(SBにパスを出して)、はまちゃって獲られちゃいました。
それはSBの責任かっていったら、俺はそうじゃないと思う。CBの責任もあると思う。
一緒にやっていて思ったのは、中澤佑二さん。メチャメチャうまかった、そこの判断が。
『やべ…いまパスこられたら、はまる』って思った時には、(中澤さんが)絶対にターンして、他のとこに持っていってくれてた(他にパスを出す)。
『くれっ!』って時には速いボールをすぱんと簡単にあててくれて、(前に)ゴリゴリって行けてた時もある。
能力あるCBはひとつ先、ふたつ先のイメージを持って、SBを使う。
ここ(CB)がバカだったら、全然話が進まないですから。(前に)ドンドンあてても、結局自分に戻って来るだけ。
(味方から返ってくるのは)バックパスなので相手にがぁーと寄ってこられて、結局GKにバックパスするみたいな」
ベン・ホワイトは一手先、二手先まで読める選手であり、元日本代表DF中澤佑二さんも同じようにSBの使い方が絶品だったそう。
【動画】並のCBじゃねぇ!ベン・ホワイト、驚きの超アシストシーン
中継画面に映らない部分もあるが、そういった見方で試合を見るのもおもしろそうだ。