【フィギュア】10代少女席巻で「17歳以上には年齢加点を!」 露コーチの大胆発言で大論争

現在は24歳のトゥクタミシェワ(ロイター)

フィギュアスケートの元五輪メダリストで、振付師やコーチとして活躍するロシアのアレクサンドル・ズーリン氏が、ロシア10代少女選手の活躍が目立つ中、年齢による体形の変化を考慮に入れた年齢加点制をぶち上げ、物議をかもしている。

ロシア「RT」によると、ズーリン氏はGPシリーズ・スケートカナダ後、24歳のトゥクタミシェワ(ロシア)が2位に入ったことを絶賛しつつ、年齢による〝ハンディ〟を減らす年齢加点制を「スプートニク」に吐露。「17歳のスケーターには1点、18歳のスケーターには2点というようにしたら、選手がキャリアを続けるためのモチベーションになると思う」と大胆なプランを明かしていた。

これがロシアで大騒動に。次々に天才少女を生み出しているトゥトベリゼコーチのチームは反発。「RT」によれば、インスタグラムでバスに乗る高齢の女性のアニメ写真を投稿し「年齢を尊重し、公共交通機関では(席を)譲ることが大事」と皮肉ったという。また、元五輪王者のアレクセイ・ヤグディン氏も「こんなにくだらない話を聞いたのは久しぶりだ」と投稿したと伝えた。

一方で、名将タチアナ・タラソワ氏は「興味深いアイデア。ベテランアスリートがキャリアを続けるモチベーションになる。どれだけ現実的かはわからないが、そのような変化を観察することは、私にとって興味深い」と支持した。

ズーリン氏は同メディアに「私の言葉がこんなに反響を呼び驚いている。トゥクタミシェワだけのために言ったのではない。アシュリー・ワグナーやカロリナ・コストナーのようなレベルの選手が、キャリアを長くすることを人々は望んでいるのではないか? 23~24歳になると、15歳の女の子と一緒に競技やスケートをするのは難しくなる。この考えが議論されていることは、それほど悪いことではない」と語っている。

特にロシアで、身体の成長とともにキャリアが終わってしまう近年の女子フィギュア界。確かに興味深い議論と言えそうだ。

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