今オフのFA市場で最高の選手はコレア 球団幹部11人から8票獲得

一部のトップ選手にのみ人気が集中していた近年のFA市場とは異なり、今オフは非常に多くの有力選手がFA市場に出ている。では、そのなかで最も人気のある選手は誰なのだろうか。メジャーリーグ公式サイトがフロントオフィスの決定権を持つ球団幹部11人に「チームのニーズに関係なく、FA市場で獲得可能な最高の選手は誰か」を尋ねた結果、最も多くの支持を集めたのはカルロス・コレア(8票)だった。次点はコリー・シーガー(3票)、残りの1票はマックス・シャーザーに入った。

コレアとシーガー以外にもマーカス・セミエン、トレバー・ストーリー、ハビアー・バイエズがFAとなり、今オフのFA市場は遊撃手の層が非常に厚いのが特徴だが、27歳という若さやポストシーズン経験の豊富さが魅力となり、コレアがナンバーワンの評価を受けている。あるア・リーグ球団幹部は「彼は最も重要なポジションにおけるベストの選手だ。27歳と若く、キャリアを通して強豪チームの中心選手として活躍してきた」と高く評価。別のア・リーグ球団幹部も「打撃力も守備力も素晴らしく、ポストシーズンでも例外的な成功を収めてきた」と述べている。

2012年ドラフト全体1位指名でプロ入りしたコレアは、今季を含めてポストシーズンに6度出場し、うち3度はワールドシリーズ進出。ポストシーズン通算18本塁打はレジー・ジャクソン、ミッキー・マントル、ネルソン・クルーズと並ぶ歴代7位タイの数字であり、デービッド・オルティスの本数をすでに超えている。こうしたポストシーズンの実績がFA市場での人気を後押しする要素となっているようだ。

コレアは30歳中盤までをカバーするような長期契約を手にすることが確実視されているが、「身体能力を考えれば、三塁へのコンバートを問題なくこなし、三塁でも名手であり続けるだろう」と長期契約を懸念する声はあまり多くない。サイン盗み問題やそれに関連する一連の対応からコレアを忌み嫌うファンも少なくないが、「年齢や才能、実績を考えれば、すべてが魅力的だ」と球団幹部たちはコレアの実力を認め、高く評価している。

移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」はコレアが10年3億2000万ドルの超大型契約を得ると予想。コレアは自身の希望通り、フェルナンド・タティスJr.(パドレス)やフランシスコ・リンドーア(メッツ)に匹敵する契約を得ることになるのだろうか。

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