C・シーガー、セミエンの契約は労使協定失効前に早期決着か

現行の労使協定が現地時間12月1月に失効するため、それまでにメジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会による労使交渉が合意に達しない場合、新たな労使協定が締結されるまでのあいだ、すべてのトランザクションが凍結されることが予想されている。よって、FA市場やトレード市場の動きは例年より大幅に遅くなる可能性があるが、その一方で労使協定失効前に契約を決めようとしている選手もいるようだ。コリー・シーガーとマーカス・セミエンの契約が早期決着する可能性が取り沙汰されている。

「ESPN」のジェフ・パッサン記者が複数の球団幹部から聞いた話として報じたところによると、シーガーとセミエンの2人が12月を迎える前に契約先を決める可能性が高まっているという。今オフのFA市場は遊撃手が大豊作であると言われており、この2人以外にもカルロス・コレア、ハビアー・バイエズ、トレバー・ストーリーが市場に出ている。

シーガーとセミエンの代理人を務めるのはスコット・ボラスであり、「11月中の早期決着を希望」という話は多くのチームから関心を集めるためのボラスの戦略ではないかと予想する声もある。とはいえ、シーガーとセミエンの獲得を逃したとしても、コレア、バイエズ、ストーリーがまだ市場に残っているため、シーガーとセミエンを補強ターゲットの本命に挙げているチームにしか影響はないのではないかと見る向きもある。

遊撃手を今オフの補強ポイントに掲げるヤンキースは、すでにこの5人のスター遊撃手に接触したことが報じられている。2017年アストロズの不正なサイン盗み問題によりヤンキースのチーム内での印象がよくないこと、ヤンキース打線が右打者偏重であることなどから、右打者のコレアよりも左打者のシーガーを本命に挙げる声が多く、ボラスの戦略はヤンキースには影響を与えることになるかもしれない。

また、ジェリー・ディポートGMがJ・P・クロフォードに引き続き正遊撃手を任せることを明言しているマリナーズは、二塁手としてセミエン獲得を検討していることが報じられている。セミエンは昨季までアスレチックスの正遊撃手として活躍していたが、1年契約でブルージェイズに加入した今季は二塁手としてプレーし、シルバースラッガー賞とゴールドグラブ賞をダブルで初受賞した。

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