長崎くんち「来港船」5隻が“共演” 開港イベント披露に向け移動

来港船5隻が並べられた出島表門橋公園=長崎市

 長崎くんちの演(だ)し物の「来港船」5隻が14日、保管先の長崎伝統芸能館(長崎市南山手町)から出され、松が枝国際ターミナル(松が枝町)から出島表門橋公園(出島町)までの一般道を根曳(ねびき)衆が練り歩きながら移動した。コロナ禍の影響でくんちは2年続けて延期されており、久しぶりに豪華な演し物を見た市民や観光客からは歓声が上がった。
 踊町と来港船は出島町(阿蘭陀船)、元船町(唐人船)、銅座町(南蛮船)、大黒町(唐人船)、江戸町(オランダ船)。20日から同市で開かれる「長崎開港フェスタ450」の関連イベントでの披露に向け、同公園で飾り付けや補修を行う。
 唐人船を移動させた大黒町青年会の稲澤太志会長(46)は「本番では共演することのない踊町と一緒でワクワク感があった」と笑顔。「皆さんが楽しみにしてくださっているのが伝わってきた。感染の状況次第だが、来年は奉納踊りができることを願っている」と話した。

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