嘱託警察犬目指し19頭がエントリー 神奈川県警が2年ぶり審査会

審査会で人の臭いが付いた物を探すシェパード=横浜市栄区の県警警察犬訓練所

 神奈川県警による嘱託警察犬の審査会が17日、横浜市栄区の県警警察犬訓練所で行われた。新型コロナウイルス禍の影響で2年ぶりの開催。民間で訓練を積んだシェパードやラブラドルレトリバーなど4種19頭がエントリーし、鑑識課員が適性を確認した。

 嘱託警察犬は、県警に15頭いる直轄警察犬が出動中の場合などに、県警の要請に基づいて行方不明者の捜索活動などに当たる。

 審査会では、リードなしで人と並走させたり、布に付いた人のにおいをたどって訓練所内の物や隠れている人を制限時間内に捜し出したりした。審査会は18日も行われる。

 同課によると、現在の嘱託警察犬は19頭。今年は10月末までで4件の出動があった。県警は今年から、警察犬として活動できる犬種について、従来の日本警察犬協会が指定する7種から拡大。犬種にとらわれず、優秀な警察犬を選抜するのが狙いで、今年はこれまで指定外だったベルギー原産の犬種マリノア1頭も参加した。

 合格した犬は来年1月から1年間、嘱託警察犬として登録される。同課の赤坂一彦警部は「直轄警察犬だけでは足りないのが現状。凶悪事件の解決や行方不明者の捜索などに貢献してほしい」と期待した。

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