米軍基地アスベスト被害の補償訴え 当山弁護士が遺族支援の会で講演

 【北谷】米軍基地でアスベスト(石綿)の被害に遭った元従業員や家族の救済に取り組む「沖縄駐留軍関係アスベスト被害者及び家族、遺族支援の会」(座間味栄会長)の総会が17日、北谷町商工会ホールで開かれた。県内でアスベスト訴訟を担当してきた当山尚幸弁護士が講演し「労働者は何十年も一生懸命働き、義務を果たしてきた。雇用主である国の過失があれば、補償してもらうのは当然の権利だ」と救済に向けた訴訟の必要性を指摘した。

 当山氏が沖縄で担当し、終了したアスベスト訴訟は計10件あり、敗訴したものはなく、いずれも国側と和解しているという。

 総会では、17日から「支援の会」会長に座間味正子氏が就くことも決まった。座間味氏は「アスベスト被害者の掘り起こしを進め、救済につなげたい」と話した。相談などの問い合わせは沖縄駐留軍離職者対策センター(電話)098(923)0151。

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