【九州場所】キャバクラ通いから復帰の阿炎が1歳長女との〝公園デビュー〟へ白星街道一直線

一家だんらんの生活を取り戻す。大相撲九州場所5日目(18日、福岡国際センター)、幕内阿炎(27=錣山)が幕内天空海(31=立浪)を押し倒して無傷の5連勝。取組後は「勝敗は気にしていない。思い切り相撲が取れている」と迷いのない心境を語った。

昨年7月場所中にキャバクラ通いが発覚。日本相撲協会が定めた「不要不急の外出禁止」に違反して3場所出場停止などの処分を受け、番付は幕下まで落ちた。騒動以降は部屋に住み込み、夫人と長女(1歳)とは離れ離れの生活を続けている。すでに師匠の錣山親方(58=元関脇寺尾)からは同居再開の許可を得ているが、阿炎は辞退。幕内で勝ち越してから家に戻ると決めている。

その阿炎は「まだパパらしいことは何もできていない。父親としては、まだまだ。(同居再開後は)公園とかも一緒に行ってみたいですね」と今から〝公園デビュー〟の日を心待ちにしている。その目標を実現するためにも、自らに課したノルマをクリアするまで安心するわけにはいかない。

「今は相撲のことしか考えていない。勝っていくのもそうだけど、元気な姿を見せるのも一つ。親や家族の声が一番大きい。娘には毎晩、電話しています」。家族の応援を背中に感じながら、今場所後には胸を張って安らぎの場所に帰るつもりだ。

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