ヤクルト20年ぶりの日本S制覇へ 予告先発不採用で見えた高津監督の〝野村イズム〟

日本シリーズを前に会見を行ったヤクルト・高津監督(代表撮影)

〝イズム〟継承で本気に勝ちに行く。ヤクルトの高津監督が6年ぶりの日本シリーズに向け「セの代表として最近なかなか日本一になれていないことが多少ですが意識がある。ここまで来たら必ず勝ちたいなとそういう気分でいっぱい」と話した。

カギは予告先発だ。この日の監督会議では予告先発を採用しないと明かされた。指揮官は「予告先発はルールでは明記されていないので。ルールに従った。ルール通りにやったと言いますか。そう理解していただけたら」と話した。

奥川が予想される第1戦の先発の名前は一度も出さずに「大事な一戦ですし、勝ちにつながる(投球を)。初戦は何戦目とも変わりはないんですけども、今まで勝ちに導いてくれた(ような)投球を期待してます」とだけ話した。

くしくもこの戦術は高津監督の恩師である故・野村監督の考えと共通するものだ。野村監督は楽天監督時代に当時はパ・リーグだけで行われていた予告先発の廃止を監督会議で主張するなど、予告先発には懐疑的な立場だった。

指揮官はベンチ登録枠を最大まで使うことを一例に挙げた上で「もちろん汚い手は使わないですけど、すべてを使いたいなと思います」と話した。2001年以来の悲願の日本一へ「何とか4つ勝ちたいなっていうのは思います」と決意を込めた。

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