真鶴・山下町議の当選無効 「生活実態なし」町選管判断

真鶴町役場

 神奈川県真鶴町選挙管理委員会は19日、9月の町議選で初当選した山下亜美氏(31)について、公職選挙法で定める「選挙期日前3カ月の町内での生活実態、居住期間を満たしていない」として当選を無効にすると決定した。山下氏は神奈川新聞社の取材に「仕事で都内へ出勤していることが多かったが、住んでいたのは事実」と主張、県選管に審査の申し立てを検討するとした。

 町選管は10月に山下氏と木村勇氏(38)の当選に関する異議申立書を受理して調査していた。木村氏については申し出を棄却し、当選を有効とした。

 公選法では、地方議員選に立候補する要件として、当該自治体に3カ月以上の生活実態や居住期間が必要としている。町選管は、両氏の公共料金の明細や賃貸借契約書、意見書の提出などを求め、近隣住民らへの聞き取り調査を実施した。

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