栃木県のコロナ警戒度6指標5段階に イベント開催時間は制限せず

臨時記者会見に臨む福田知事=19日夜、県庁

 栃木県は19日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、県の感染状況の警戒度指標を見直した。政府の「基本的対処方針」の改定を受けたもので、従来7項目あった指標を6項目に変更した。医療の逼迫(ひっぱく)状況をより重視し、国の予測ツールに基づく病床使用数予測などを新たに指標とした。イベントの開催時間は制限せず、感染防止の計画を県に提出すれば人数制限を緩和することも決めた。

 県の警戒度の呼び方は「ステージ」から「レベル」に代わり、分類はレベル0~4の5段階となる。病床使用率や検査陽性率などは新指標にも採用され、入院率や感染経路不明割合などは指標から外れた。

 福田富一(ふくだとみかず)知事は本部会議後の記者会見で「今後は新指標で適正に評価した上で、必要な対策を機動的に講じたい」と述べた。

 県内は現在、安定的に医療が確保された状態のレベル1。レベル0は新規感染者ゼロを保つ状態とした。

 レベル2は医療に負荷が出始めた状況。病床使用率20%以上、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数15人以上、病床使用予測数が「4週後に確保病床の6割超」などを基準とする。県の「とちまる安心認証」を取得していない飲食店は、営業時間短縮と酒類の提供自粛を要請する。

 レベル3は一般医療を相当制限しないと適切な医療が提供できない状況で、病床使用率50%以上などが基準。従来のステージ4(緊急事態措置)に当たる。

 収容5千人超かつ収容率50%超で大声を出さないイベントは、主催者が安全計画を提出し県が内容を確認すれば、重点措置で収容上限を2万人、緊急事態措置で上限1万人まで緩和する。

 飲食店支援のため再開した「GoToイート」食事券の利用期間を12月15日から、来年2月28日までに延長することも決めた。

県が改正した警戒度レベルと指標

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