長崎県内 2回目ワクチン接種ほぼ完了 65歳以上への3回目は1月以降

長崎県内のコロナワクチン接種状況

 新型コロナウイルスのワクチン事業に関し、長崎新聞社は、実施主体の県内21市町に、2回接種の完了時期や3回目の追加接種の準備状況などを聞いた。全市町が11月末までに希望者にほぼ打ち終える。一部の未接種者に対しては規模を縮小したり、医療機関に依頼したりして対応。65歳以上への3回目は、早い市町で来年1月開始になる見通しだ。
 各市町への聞き取りは16~19日に実施。県内では今春から接種が本格化し、県内の2回目接種率は14日時点で76.3%。全国平均を上回っている。接種できない11歳以下の人口も統計に含まれており、接種可能な12歳以上に絞ると県全体で8割を超える。
 多くの市町が希望者の2回接種をほぼ終えたが、「入院していた」「(接種するつもりではなかったが)やっぱり打ちたい」という人や、12歳の誕生日を迎えて接種可能になった子どもたちには対応する。
 諫早市は11月7日に集団接種を「いったん完了した」とするが、未接種者向けに一部を継続。「11月15日の週でおおむね完了」としている長崎市も規模を縮小して集団接種を続ける。他の市町も、医療機関に個別接種を依頼するなど“ワクチン難民”が出ないよう、細やかに対応している。
 3回目は原則、2回目の終了から8カ月以上が経過した人が対象。県内では早い人で医療従事者が2月、65歳以上が4月に1回目接種が始まった。このため、ほとんどの市町が12月中に医療従事者、1~2月頃から65歳以上への追加接種を開始したい意向だ。
 医療従事者向け接種は、2回目まで県が実施主体だったが、3回目からは市町の管轄となる。各自治体の担当者は、接種場所や接種券の配布方法などについて急ピッチで意向確認を進めている。
 65歳以上についてはクラスター(感染者集団)発生を防ぐため、1回目を高齢者施設の入所者から始めた市町も多い。長崎市や西彼長与町、東彼東彼杵町などは3回目も同様に入所者から接種し、その後、入所者以外に移行予定。まず80歳以上を対象とする北松佐々町をはじめ、今回も多くの自治体が年齢の高い人から段階的に接種を進めるとみられる。

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