水際でテロ阻止 役割分担を確認 佐世保海保などが訓練

テロリスト役を取り押さえる警察官=佐世保市新港町

 佐世保海上保安部や警察署、税関などでつくる佐世保港と松浦港の「港湾危機管理コアメンバー」は17日、合同テロ対策訓練を長崎県佐世保市新港町などで開き、水際でテロを阻止するため関係機関との役割分担や連携の手順を確認した。
 11機関から約60人が参加。2004年から毎年実施している。
 訓練は、巡視船ちくごを外国旅客船に見立てて、客に扮(ふん)したテロリスト2人が乗船しているとの想定。立ち入り検査や所持品検査などを行った。1人は刃物を持って逃走を図ったものの、警察官が取り押さえた。もう1人はボートで逃げようとしたが、海上保安官が追跡して、確保した。
 佐世保海保警備救難課の永吉健吾課長は「佐世保は米軍や自衛隊の基地があり、水際対策が重要な課題。新型コロナウイルスが収束すれば、クルーズ船の往来も再開するので、引き続き対策に万全を期したい」と述べた。

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