柔道・高藤選手から“金言” 栃木翔南高生に五輪の舞台裏を明かす

柔道人生について語る高藤さん

 東京五輪柔道男子60キロ級金メダリストで下野市出身の高藤直寿(たかとうなおひさ)さん(28)が22日、栃木市のとちぎ岩下の新生姜(しょうが)ホールで講演した。栃木翔南高の創立16年の記念講演会として開かれ、生徒約560人が耳を傾けた。

 スポーツへの興味・関心を高めることなどを目的とした「県オリンピック・パラリンピック教育推進事業」の一環で、講演テーマは「夢を目標に変える力」。

 「小学生の頃から五輪で金メダルを獲得することが夢だった」という高藤さんは、銅メダルに終わった2016年のリオデジャネイロ五輪を「緊張で記憶が無い。人生で一番後悔した日」と振り返った。練習量を増やし、イメージトレーニングを重ねて挑んだ東京五輪では「試合前の練習で畳の上に立った時に『行けるかな』と思えた。心が強くなった」と語った。

 講演の最後には「夢実現にはこつこつやることが大切。自分は苦手だったが、失敗を経験してできるようになった」と生徒たちにアドバイスした。

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