DeNAの7選手が契約更改 6勝の大貫は525万円増、8試合登板の上茶谷は1000万円減

23日はDeNA7選手が契約を更改した【写真:球団提供】

浜口は300万円増、東は810万円減でそれぞれサイン

今季リーグ最下位のDeNAは23日、横浜スタジアム内で7選手が契約を更改した。初の開幕投手を務めながら5勝7敗に終わった浜口遥大投手は、300万円増の5300万円で仕切り直し。左肘内側側副靭帯再建術(トミー・ジョン手術)から9月に復活を遂げた東克樹投手は、810万円減の2510万円となったが、来季へ向けて明るい手応えを口にした。(金額は推定)

○大貫晋一投手(5250万円→5775万円)

昨季10勝(6敗、防御率2.53)を挙げ、プロ3年目の今季は大いに期待されたが、前半に5連敗を喫して2軍落ち。6月27日に再昇格すると5連勝と巻き返した。今季は21試合で6勝7敗、防御率4.34。「来季は調子の波をなくし、規定投球回数を目標にしたい。開幕投手はまだ考えられない。まずは最初の6人(開幕先発ローテ)に入ることに力を注ぎたい」と語っていた。

○倉本寿彦内野手(5110万円→4210万円)

5月9日の阪神戦でヘッドスライディングした際に左手薬指中節骨を剥離骨折。約3か月の長期離脱を強いられ、46試合出場にとどまった。打率.208、0本塁打6打点。「チームが苦しい中で力になれず、悔しい思いが強い」と語った。新たにコーチに就任した石井琢朗氏は、同じ遊撃手で、同じベイスターズの背番号5。「僕にとって憧れの人。まさか一緒に野球ができるとは思っていなかった」と感激の面持ちだった。

○神里和毅外野手(5200万円→4780万円)

巨人へFA移籍した梶谷の後釜の「1番・中堅」候補だったが、88試合出場で打率.191、4本塁打15打点と低調に終わった。打率.310をマークしたライバルの桑原に、大きく水をあけられた格好だ。「春季キャンプの段階から打撃フォームがしっくりこなくて、焦り、結局固め切れなかった。自分のことで精いっぱいで、相手と勝負できなかった。シーズン後半にはいい感じの打席もあった」と語り、来季巻き返しを期す。

上茶谷は「相当な覚悟を持って挑まないといけない」と危機感露わ

○浜口遥大投手(5000万円→5300万円)

今季は自ら志願して初の開幕投手を務めたが、3回6失点KO。17試合5勝7敗、防御率3.54に終わった。「来季は改めて、チーム内の競争を勝ち抜いて先発ローテーションをつかみにいく。まだまだ足りない部分が多いが、何年も続けて開幕投手を任せてもらえるように、成績を積み上げていきたい」と決意を新たにした。球団側から「もっともっとやってほしい」と尻を叩かれたそうで、ひと皮むけたいところだ。

○東克樹投手(3320万円→2510万円)

昨年2月にトミー・ジョン手術を受け、今年9月28日のヤクルト戦で1軍復帰。10月23日の中日戦では792日ぶりの白星も挙げた。今季は3試合で1勝2敗、防御率2.29。「3試合しか投げていないので(減俸は)しかたがない。来季へ向けて、希望の光は見えている」と表情は明るかった。

○上茶谷大河投手(4300万円→3300万円)

今季1軍では8試合登板、1勝3敗、防御率7.15。2018年ドラフト1位で入団した右腕は、1年目に7勝を挙げたが、昨季は2勝、今季は1勝と成績が下降しており「来年は相当な覚悟を持って挑まないといけない」と危機感を露わに。新たに就任した小谷正勝コーチングアドバイザーの助言もあって、大学時代のフォームに戻すことを決断し「リスクを減らす方法はあると思いますし、ケガをしないフォームで0勝で終わるか、ケガをしやすいフォームで勝つかなら、僕はリスクを選ぶ」と不退転の決意だ。

○戸柱恭孝捕手(4160万円→3740万円)

DeNAの捕手陣は今季、23歳の山本が台頭。戸柱は今季もチーム最多の56試合でマスクをかぶったが、昨季の96試合から減少し「チームは最下位、自分の成績も悪かった。今までで一番悔しいシーズンでした」。秋季トレーニングでは新任の相川亮二コーチと話し合い「敵から自分がどう見えていたのかを話していただいた。詳しいことは秘密ですが、ハッとさせられることもあった」と来季へ向けて手応えを得た様子だ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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