放射性物質を含む農業系指定廃棄物の暫定集約に向けて、農家が一時保管している指定廃棄物の搬出作業が那須塩原市内で続いている。2011年の東京電力福島第1原発事故から10年。農地に積まれたままだった廃棄物の運び出しを終えた農家は、11年ぶりに種まきを始めた。復興に向けて歩を進める中、賠償問題の進展にも期待を寄せる。
15アールの畑で19.8トンの指定廃棄物を保管していた農業男性(68)方では先月22日、暫定集約場所の市営ごみ処理施設への搬出が始まり、約10日間で全作業が完了した。男性は今月、きれいになった畑に牧草の種をまいた。