ソフトバンクと楽天は実力者が誤算、オリはベテラン健在… パ6球団のクローザーを診断

2021年パ・リーグ6球団のクローザーを診断【写真:荒川祐史】

ロッテ益田は8年ぶりタイトル、ハム杉浦が台頭

2021年のプロ野球もついにシーズンオフ。「SMBC日本シリーズ2021」を戦ったヤクルトとオリックスに共通しているのは抑え投手がしっかりしているということ。現代野球では充実した救援陣がチーム浮沈の鍵を限る。ここでは2021年パ・リーグ6球団のクローザーを診断する。3セーブ以上をあげた投手は以下の通りだ。

〇オリックス
平野佳寿 46試合1勝3敗3ホールド、29セーブ、防御率2.30

〇ロッテ
益田直也 67試合3勝6敗0ホールド、38セーブ、防御率2.24

〇楽天
松井裕樹 43試合0勝2敗0ホールド、24セーブ、防御率0.63
宋家豪 63試合3勝3敗24ホールド、7セーブ、防御率2.23
洒居知史 54試合4勝3敗28ホールド、3セーブ、防御率2.28

〇ソフトバンク
森唯斗 30試合1勝3敗0ホールド、15セーブ、防御率4.03
岩嵜翔 48試合2勝5敗14ホールド、6セーブ、防御率4.17
L・モイネロ 33試合1勝0敗14ホールド、5セーブ、防御率1.15

〇日本ハム
杉浦稔大 56試合3勝3敗1ホールド、28セーブ、防御率2.96
B・ロドリゲス 47試合0勝2敗24ホールド、3セーブ、防御率2.74

〇西武
平良海馬 62試合3勝4敗21ホールド、20セーブ、防御率0.90
増田達至 33試合0勝3敗9ホールド、8セーブ、防御率4.99

西武・平良がパ初の20セーブ&20ホールドをマークした

優勝したオリックスはメジャーから4年ぶりに復帰した平野が29セーブをマーク。4月8日のロッテ戦でNPB復帰後初セーブを挙げ、故障明けの6月から抑え専任に。37歳右腕は防御率2.30と安定した投球を続けた。他にもヒギンス、漆原、K-鈴木、能見が2セーブをマークした。

ロッテは益田が38セーブをで8年ぶり2度目のタイトルを獲得した。開幕カードのソフトバンク戦で2試合連続敗戦投手になるも、その後は復調。佐々木千、シーズン途中に加入した国吉らと強力救援陣を形成して、最後の最後まで優勝を争った。

楽天は、松井が防御率0.63と抜群の安定感で24セーブをマークしたが、故障のため8月26日に戦線離脱。優勝争いが佳境を迎えた時に絶対的守護神を欠いたのは痛かった。松井の代役は7セーブの宋家豪、酒居らが務めた。8年ぶりBクラスのソフトバンクは森の15セーブが最多。昨季まで3年連続30セーブ以上を記録していたが、左肘関節化膿性滑液包炎で約4か月間の離脱を余儀なくされた。

日本ハムは守護神を任された杉浦がリーグ3位の28セーブをマークした。西武は昨季33セーブでタイトルを手にした増田が不調。5月上旬に2軍降格し、セットアッパーだった高卒4年目右腕の平良が5月下旬から抑え専任となった。7月6日の日本ハム戦で失点するまで開幕からの連続試合無失点はプロ野球記録の39試合。パ・リーグ初の20セーブ、20ホールドをマークした。(Full-Count編集部)

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