シトロエン、新顔で力強さを増した『C3 エアクロスSUV』を導入。上位モデルで好評のシートも

 2019年の日本上陸以降、シトロエンらしさを感じさせるデザインと乗り心地、そしてBセグメントらしい軽快な走りを備えた『C3 AIRCROSS SUV(C3 エアクロスSUV)』がフェイスリフトを実施し、各種装備を充実させた上で新世代ブランドフェイスへと刷新。上位モデルにあたる『C5 AIRCROSS SUV(C5 エアクロスSUV)』や新型『C3』にも搭載され、高い評価を受けるアドバンストコンフォートシートも新たに採用し、11月25日より発売開始となっている。

 明るくルーミーでポップなデザインを特徴とし、日本の道路環境でも取り回しがしやすいコンパクトなサイズ感を持つC3 エアクロスSUVは、4年連続インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーのクラス最優秀賞に輝いた1.2リッター直列3気筒直噴ターボの“PureTech”と、アイシン・エイ・ダブリュ製電子制御6速オートマチックトランスミッションの“EAT6”を搭載。

 2021年のイヤーモデル導入期には初上陸時より約20PS/25Nmもパワーアップを果たした130PS/230Nmのアウトプットを実現したのに加え、欧州排ガス規制Euro 6.3にも適合させるなど環境性能も向上。その上で燃費もWLTCモード16.7km/Lと、こちらも従来より約14%もの改善を果たしている。

 そのC3 エアクロスSUVに施された今回のモデルチェンジは、すでにおなじみとなったフロントマスクをさらに進化させ、新型C3から採用された新デザインコードを適用。象徴である“ダブルシェブロン”からサイドにV字状に伸びるクロームのラインは、上がデイタイムライトへ、下はLEDヘッドライトへとつながる処理となった。

 グリルは内部ルーバーの縦方向のラインを強調した意匠とし、よりボンネットの存在感を高めてSUVらしいタフネスを表現。フロントバンパー下部のスキッドプレートをイメージしたバンパーも直線的なものとなり、こちらもモダンでより力強さを強調するデザインとされた。

 一方のリヤは従来までのテイストを引き継ぐものの、Cピラー、Dピラーに囲まれたリアクオーターエリアでアイコン的存在だったポリカーボネート製のベネチアンブラインド風デザイン処理は、サークル上のラインが入れられることに。これがブラックアウトしたルーフレールと相まって、全体としてよりシックな方向に変更されている。

 室内もリラックスできるリビングのような移動空間を演出してきた従来型を踏襲しつつ、ステアリングホイールやエアアウトレットに入れられたアクセントを廃し、Metropolitan Graphite(メトロポリタングラファイト)と名付けられた現代的でモダンな路線に変更。そのハイライトとなるのがクラス最高レベルの乗り心地、座り心地を実現するアドバンストコンフォートシートの採用となる。

象徴である“ダブルシェブロン”からサイドにV字状に伸びるクロームのラインは、上がデイタイムライトへ、下はLEDヘッドライトへと繋がる処理となった
リヤクオーターパネルステッカーのアクセントカラーパックは、ボディ色別にブラックとホワイトを用意

■FFながら、ラリーで培った高い悪路走破性能を備える

 これはシート生地裏に特別なフォームを配することで身体とシートの“当たり感”を改善したもので、生地裏フォームのボリュームを従来の2mmから15mmへと大幅にアップしたことで、ふっかりとした比類ない柔らかさを実現する。

 兄貴分にあたるC5 エアクロスSUVで初導入され、新型C3でも好評を博している技術で、疲労につながる車体の微震動をシートが吸収しクラスを超えた広くゆったりとしたサイズと身体保持能力により快適な運転姿勢を確保する。また、前席ショルダー部分にはベージュのアクセントラインと、シェブロンを並べたような白いアクセントステッチが入れられ、モダンでグラフィカルなデザインが視覚的にも心地よい居住空間を演出している。

 さらに従来モデルからユーテイリティ性能の高さもポイントのひとつとなっており、リヤシートは6:4分割可倒式でさらにスライドとリクライニングが可能。クラス最大級520リッターを誇るラゲッジは、約12cm幅で2段階調整可能なフロアボードを備え、リヤシートをすべて畳めば天井までの最大容量は1289リッターにまで拡大し、助手席を畳めば約2.4mの長尺物を飲み込むコンパクトミニバンばりの積載性を誇る。

 またセンターコンソール部では新たにクロームの装飾を追加するとともにパーキングブレーキ形状を変更し、変更にともなって生まれたスペースに2つのカップホルダーを新設した。

 今回のモデルチェンジを機にグレード構成は“SHINE”に統一したモノグレード展開となり、パッケージオプションとして新デザイン17インチアロイホイール(SHINEは新デザイン16インチアロイホイール)、ヒルディセントコントロール付きのグリップコントロール、ブリヂストンのスノーフレークマーク付きマッド&スノータイヤ(WEATHER CONTROL 215/50 R17)にパノラミックサンルーフ、LEDのフロント&リヤシーリングランプ、HiFiスピーカーのセットを用意。

 とくにグリップコントロールは長年シトロエンがラリーで培った駆動力制御、車輌運動制御のノウハウを活用したトラクションコントロールの進化版と言え、ノーマルをはじめ、スノー、マッド、サンド、オフと5つのモードを備え、5%以上の勾配の下り坂で速度が30km/hを下回った場合に機能するヒルディセントと合わせて、FFながらも高い悪路走破性能を備えている。

 先進安全支援機能とドライバーサポートもアクティブセーフティブレーキ、インテリジェントハイビーム、レーンデパーチャーウォーニング/ドライバーアテンションアラート、ヒルスタートアシスタンス、パークアシストなどいくつもの機能を装備。ボディカラーにはグリーンがかったシックなカーキグレー、彩度の高いボルタイックブルーとルージュペッパーの新色を追加した全5色の構成とし、価格は293万5000~318万円(税込)となっている。

インストルメントパネルにシート生地と同じ杢グレー(霜降りグレー)のファブリックを貼り込み、シートと統一された温かみあるインテリアを構成
リヤシートをすべて畳めば天井までの最大容量は1289リッターにまで拡大し、助手席を畳めば約2.4mの長尺物も飲み込む

シトロエン コール TEL:0120-55-4106
シトロエンC3 エアクロス車両情報:https://web.citroen.jp/new-c3-aircross/

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