イチロー氏 草野球「冬の智弁対決」は恒例化? 他のアマチームから羨望のまなざし

現役引退後もキレキレのイチロー氏(代表撮影)

マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(48)に今オフも注目が集まっている。29日に都内の国学院久我山の野球部を訪れ、3時間半にわたって指導を行った。昨年の智弁和歌山に続いての高校生指導〝第2弾〟。今秋の東京大会を制した強豪校だが、イチロー氏は部員からの心のこもった手紙に感銘を受け、来訪が決まった。

実戦を交えて熱心に指導。内野ダッシュの際は「腕を後ろに大きく振る」「肩甲骨が動き出すと一歩が大きくなる」と丁寧に説明し、フリー打撃では外野のネットを越える当たりを連発させて選手から「やばい」「えぐい」の感嘆の声が上がる。見逃し三振をしない極意、走塁のテクニックなど、日が落ちてナイター照明の中でも続けられた。年内はさらに2校の訪問が予定されている。

今オフも例年通りに神戸でスタッフらと自主トレを続け、コンディション作りに余念がないイチロー氏。自らエースを務める草野球チーム「KOBE CHIBEN」の練習にも熱が入り、12月には再び智弁和歌山の教職員チームと対戦する予定という。

「KOBE--」は2019年のオフに同校と対戦。イチロー氏が感銘を受けた吹奏楽部、チアなど甲子園さながらの応援の中、イチロー氏は16奪三振と忖度なしの?完封劇を演じた。

草野球の対戦相手も高校生指導と同様に引く手あまたのはず。それがまた同じカードとなり、あるアマチュアチームの選手は「なんでまた智弁なんですかねえ。僕らもやりたい。それこそイチローさんのチームはイチローさんだけ。ほかの選手は大したことないので勝てる自信はあるのに…。毎年、智弁が相手になるのかもしれませんね」とこぼす。果たして神戸と和歌山の〝智弁対決〟は冬の恒例になるのか…。

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