男子・黒髪4年ぶり制す、女子・長崎ジュニアV2 県ミニバスケット選手権

【女子決勝リーグ、長崎ジュニア―時津東】第3クオーター3分、長崎ジュニアのガード植松がシュートを狙う(写真左) 【男子決勝リーグ、黒髪―WAGS】第4クオーター終了間際、黒髪のガード川島啓がドライブを仕掛ける=諫早市とどろき体育館

 ミニバスケットボールの第46回県選手権は20、27、28日、諫早市とどろき体育館などで行われ、男子は黒髪が4年ぶり3度目、女子は長崎ジュニアが2年連続4度目の優勝を果たした。
 男女とも各地区予選を勝ち抜いた32チームが出場。それぞれトーナメントから、4強による決勝リーグで競った。
 男子の黒髪は決勝リーグ最終戦でWAGSと対戦。黒髪はガードの川島啓、濵田雷、WAGSはガード鳥瀬青、センター佐藤を軸に、一進一退の攻防が続いた。最後は34-34の第4クオーター残り11秒、黒髪の濵田雷が相手のファウルからのフリースローを2本決めて、36-34で競り勝った。
 女子の決勝リーグ最終戦、長崎ジュニア-時津東も接戦になった。追う展開だった長崎ジュニアは29-32の最終クオーター4分から、ガード植松、フォワード小森で7点連取して逆転に成功。時津東もフォワード上野平らを中心に何度もチャンスをつくったが、長崎ジュニアが36-34で粘る時津東を振り切った。
 男女とも優勝チームは全国大会(来年3月28~31日・東京)、準優勝チームは九州大会(来年1月9~10日・宮崎)の出場権を得た。

◎男子・黒髪4年ぶり制す 「小さくてもやれる」堅守から流れつくる

 4年ぶりに県王座に返り咲いた男子の黒髪。身長150センチ以上の選手がいない小柄なチームが、堅守から流れをつくって頂点へ駆け上がった。榮谷監督は「小さくてもやれるんだと言うことを証明しようと言ってきた。よくやってくれた」と教え子の成長に目を細めた。
 優勝を決めたWAGSとの決勝リーグ最終戦。榮谷監督が「今季一度も勝てていない」という同じ佐世保地区の難敵相手に、選手たちは一歩も引かなかった。磨いてきた脚力、相手のパスコースを見極める判断力を生かしてボールマンに詰め寄り、プレッシャーを掛け続けた。身長165センチの相手センターには人数をかけて対応。何度もパスカットして攻撃の芽を摘んだ。
 攻めてはゲームキャプテンのガード川島啓が躍動。両チーム最多の26得点を挙げたエースは、3月の全国大会に向けて「観客を驚かせるプレーで勝利に導きたい」と意欲をみなぎらせていた。

◎女子・長崎ジュニアV2 「最後にまとまった」6年生が意地見せる

 女子は長崎ジュニアがV2を達成。追いかける展開だった決勝リーグ最終の時津東戦は、第4クオーター残り1分から逆転勝ちした。小柳監督は「最後の最後にチームがまとまってくれた。6年生が意地を見せてくれた」とたたえた。
 14-21で前半を折り返すと、最上級生5人がコートに立った後半も、ミスがあって苦しい展開が続いた。それでも、主将のフォワード小森を中心に「いいよいいよ、大丈夫」と声の掛け合いを忘れずに我慢。徐々に流れを引き寄せ、最終クオーター2分に小森のシュートで32-32の同点に追いついた。最後は得点源のガード植松が「絶対に決める」とミドルシュートを含めて4得点して、試合の大勢を決めた。
 昨季と比べて経験値も得点力も見劣りする今季のスタートだったが、粘り強く戦い抜けるチームに成長した。小森は「もっと守備を全員でカバーし合えるようになりたい」とさらなる飛躍を誓った。

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