ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は30日(日本時間1日)にポスティングシステムでのメジャー移籍を目指している広島の鈴木誠也外野手(27)を「米国で輝く準備ができている日本で待つスター」と紹介した。
「打率とパワーのある打撃に加え、堅実な守備をみせる」と高評価。その上で「彼の(米国への)到着を遅らせている唯一のことといえば、大リーグ機構(MLB)がロックアウトに入る可能性を持っていること。時間がかかることになるかもしれないが、(MLB)球団と契約するチャンスを得る準備はできている」と伝えた。
“時間がかかる”理由は、1日(同2日)で失効するMLBと選手会による労使協定が新たに締結されなければ、翌2日(同3日)からオーナー側がロックアウトに入る可能性が現実味を帯びているからだ。ロックアウトに入ればFA、ポスティング、トレードなど移籍市場は全て凍結される。鈴木誠の交渉も一時停止されるが、代理人のジョエル・ウルフ氏は30日間の交渉期間は保証されると説明。その上で8以上、15未満の球団が興味を示していることを明かし、失効直前の駆け込みでの球団決定は否定している。
同紙は今季、ソフトバンクで9勝をマーク。東京五輪に米国代表として出場し、日本との決勝に先発したニック・マルティネス投手(31)の「日本のオールスターチームには、MLBで活躍できる可能性を秘めている打者が8人いるが、その中でも(鈴木誠が)4番を打ったということが彼の能力を全て物語っている」との証言を引用。メジャーでの活躍を確信しているようだ。