新潟県弥彦村が冬の訪れに備え除雪出発式、村役場職員も免許を取得し除雪車を運転

新潟県弥彦村は1日、冬の訪れに備えて除雪出発式を実施した。同村では委託業者に加えて、村の職員が除雪業務にあたっているが、今年度は2020年の大雪への対応状況を踏まえて増員。初の女性職員1人を含む5人が新たに免許を取得し、除雪業務に携わることとなった。

弥彦村の車道除雪は374路線で、総距離109.8キロメートル。このうち村直営路線は9.3キロメートルで、昨年度から2.4キロメートル除雪距離を伸ばした。車道の除雪出動基準は降雪深10センチメートルに設定されており、委託業者と村の職員が除雪車19台で除雪車業にあたるほか、路面の凍結防止剤の散布なども業務に含まれる。

出発式の挨拶で廣瀨勝利副村長は「村では業者への委託をしてきたが、後継者の不足もあり、以前から職員が免許を取得して除雪車に乗っている。他市町村では、人手不足から除雪路線を削減したところもあるが、弥彦村では村民からの要望が強いため除雪路線をむしろ増やし、それに伴って今年は職員も6人から11人へ体制を拡充した」と話す。

安全宣言の様子

弥彦村役場に並ぶ除雪車

今年度新たに除雪作業に加わる職員は、もともと除雪に関わる建設企業課だけでなく、観光課や農業課など庁内様々な部署から集結。業務の間に自動車学校へ通って大型特殊免許を取得し、また除雪車で公道を走るための作業免許も短期集中で取得したという。

今年から除雪に関わる総務課の男性職員は「課をまたいで除雪の手伝いができればと思って参加した。弥彦村では、村民以外にも観光客が冬の時期でも来るので、両者が安心して道路を利用できるよう環境を少しでもサポートできれば」と語っていた。

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