藤沢の荒天被害、市北部で局地的突風か 風速35メートル、横浜の気象台分析

屋根瓦が落下するなどした住宅。突風の影響とみられる=2日、藤沢市西俣野

 低気圧と前線の通過に伴い神奈川県藤沢市北部で1日未明に相次いだ住宅被害は、風速約35メートルの局地的な突風が原因とみられることが、横浜地方気象台の調査で分かった。同市亀井野から西俣野にかけて南北1キロほどのエリアを襲ったとみている。

 住宅の屋根瓦がめくれるなどした現場の被害状況から推定し、突風の強さは「日本版改良藤田スケール」(0~5の6階級)で最も低い0と判断した。現地調査で住民への聞き取りなどを行い、1日午前4時ごろに発生したとみている。

 西俣野に近い横浜市泉区和泉町では、市営地下鉄ブルーラインの地上部分に飛んできた樹木が通信ケーブルを切断する被害があったが、気象台は「周辺に被害がなく、藤沢の突風と一連の現象ではない」と分析。風の強さなどについては「不明」としている。

 県の被害集計によると、住宅の一部破損は藤沢市内の27棟に加え、横浜市都筑区と横須賀市で新たに各1棟が確認され、計29棟に増えた。横須賀市ではほかに住宅2棟が床下浸水した。強風の影響などによる負傷者も海老名市で1人増え、計5人となった。

© 株式会社神奈川新聞社