高良健吾、片岡愛之助、國村隼らが香取慎吾主演「倫敦ノ山本五十六」に出演

香取慎吾が主演を務める、NHK総合で12月30日に放送される、太平洋戦争80年・特集ドラマ「倫敦(ロンドン)ノ山本五十六」(午後10:00)に、高良健吾、片岡愛之助、國村隼らが出演することが発表された。

本作は、NHKの独自取材で明らかになった、海軍内部の極秘文書に基づく実録ドラマ。国民から「英雄」と呼ばれるようになる以前の、海軍という組織の中でもがき続けた、新たな山本五十六像を描写。80年あまり封印されてきた実話に基づく、開戦秘話を映像化する。真珠湾攻撃を指揮した提督・山本五十六を香取が演じる。

そして、終戦直後の東京で、海軍の公文書を収集する中、山本に関する極秘文書を発見する海軍軍人・富岡定俊を高良が演じる。また、山本とは海軍兵学校の同期であり親友で、軍備拡大を求める風潮が強まる海軍にあって、山本に「戦争を避けることの重要性」を説き続ける堀悌吉役を愛之助、駐英大使として山本と共に交渉に臨み、山本の相談相手として精神的な支えとなる外交官・松平恒雄役を國村が務める。

高良は「台本を読んで、とてもいい役をいただけたと思いました。演じることで、戦争という人間が幾度となく犯してきた大きな過ちを物語として世に投げかけることができるのは、この仕事を選んだ者としてやりがいがあることの一つです。精いっぱい自分の役割を全うしたいと思います」と気合を入れる。

愛之助は「大河ドラマ『麒麟がくる』でご一緒させていただいた大原(拓)監督にお声がけをいただいたこと、そして香取慎吾さんとドラマでは初共演、うれしいことばかりです。私が演じる堀は、映画で坂東三津五郎兄さんが演じられていました。そのことにもご縁を感じます。海軍で理想を追い求める五十六と断固戦争反対の堀。立場は違えど、互いに日本を思い、信頼し合い、熱く語り合う。そんな二人を表現できたらと思っています」と抱負を述べる。

國村は「日本が第2次世界大戦に至るまでの道筋を、新しく見つかった資料に基づき、興味深く描かれています。私が演じるのは欧州事情に明るくグローバルな視野を持つ人物ですが、五十六と共に軍縮会議で本国と板挟みとなり苦心の日々を過ごします。ご覧になった皆さまも緊迫のやりとりを追体験してもらいたいと思います。戦争の記憶が薄れていく今こそ描かれる意味のある作品なのではと思っています」とメッセージを寄せている。

そのほか、渡辺いっけい、嶋田久作、中村育二、市原隼人、平岩紙、景井ひな、伊武雅刀、山本學の出演も発表。軍縮反対派で、海軍内で軍縮を支持する一派を追放する人事を行った海軍大臣・大角岑生役を渡辺、皇族出身の軍人で、海軍の作戦を統括する軍令部のトップ・伏見宮博恭王役を嶋田、海軍次官・長谷川清役を中村が担う。

さらに、駐英武官として山本と共に予備交渉に参加した海軍軍人・岡新を市原、山本の妻・山本礼子を平岩、山本家の女中・正木美子を景井、日本が軍縮条約を結んだ当初から、条約に反対する姿勢を鮮明にしていた軍令部次長・加藤隆義を伊武、軍事予算の抑制に努めたことで軍部の恨みを買い、1936年の二・二六事件で暗殺された前大蔵大臣・高橋是清を山本が演じる。

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