入浴施設も大きな痛手 原油価格の高騰、コロナ禍回復に影

常連客を笑顔で出迎える赤木眞智子さん(写真左)。燃油高騰が経営を圧迫している=4日午後、小林市真方・赤木ふろ屋

 県内でも数少なくなった銭湯が、原油価格の高騰により経営の危機に直面している。銭湯を含む「一般公衆浴場」は法律で入浴料金が決められており、入浴料に高騰分を転嫁できない仕組みになっている。暮らしに密着した業態だが国の燃料補填(ほてん)制度もなく、負担はそのまま経営を圧迫している。消費量がかさむ本格的な冬の到来を前に、老舗の公衆浴場を訪ねると、番台から「あまりにも負担が大きくて廃業も頭をよぎる」とため息が聞こえてきた。

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