「なはーと」こけら落とし開幕 那覇の民俗芸能を披露 900人が来場

 那覇市久茂地に開館した那覇文化芸術劇場なはーとのこけら落としシリーズが4日、開幕した。同日は市内の民俗芸能などを披露する公演「TSUNAGU(つなぐ).V」が大劇場で開催され、約900人が来場した。共用ロビーや小スタジオでは美術家の塩田千春さんの展覧会「いのちのかたち」が始まった。
 「TSUNAGU」では市指定無形民俗文化財の「泊地バーリー」「首里末吉町の獅子舞」「首里王府の路次楽」など10演目を披露した。インタビュー映像も流し、「伝統を守りたい」という関係者の思いを伝えた。
 首里末吉町獅子舞保存会の比嘉優貴さん(34)は「コロナ下で2年ぶりの大舞台に立ててうれしい」と話した。子どもが出演したという儀間那々子さん(42)は「舞台を見て、人が集い、つながる高揚感を思い出せた。
 子どもたちが参加し、未来につながるような催しを期待している」と話した。
 展覧会では焼失した首里城の瓦などを用いた作品を展示している。来年2月20日まで。一部有料。12月5日午後4時半から関連の演奏会が同劇場で催される。入場無料。
 (伊佐尚記、写真も)

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