岸田内閣の支持率はやや上昇、政党支持率は……?! 2021年11月世論調査まとめ

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11月中に行われ、有効回答数や回答を公開している報道機関9社、および選挙ドットコムの世論調査の結果をまとめ、比較しました。なお、各社の調査日や手法は異なるため、あくまでも参考値としてご覧ください。

岸田内閣の支持率はおおむね上昇

先日の第49回衆議院議員選挙では、自民党の与党の地位、および岸田文雄氏の首相の座がそれぞれ維持される結果となり、11月10日、第二次岸田内閣が発足しました。11月の世論調査はそれ以前に行われたものも、それ以後に行われたものもありますが、10月からどのような変動を見せたのでしょうか。

まず、内閣支持率は、10月(の各社1回目)の調査から、全体的には上昇を見せています。

10月より支持率がもっとも上昇したのは時事通信の調査で、10月8-11日の調査より6.8ポイント上昇の47.1%になりました。次いで上昇したのは共同通信の調査で、10月4-5日の調査より4.8ポイント上昇の60.5%になっています。

そのほかの調査も、基本的には10月より変化なし~上昇となっています。唯一10月より支持率が低下したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、10月4-5日の調査より1ポイント低下の48.0%になりました。

一方、内閣不支持率は、10月の調査と比較すると、全体としては微増という結果になっています。

もっとも不支持率が上昇したのは朝日新聞の調査で、10月4-5日の調査より7.0ポイント上昇の27.0%。次いで上昇したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、10月の調査より3.0ポイント上昇の43.0%になっています。

反対に、不支持率がもっとも低下したのはANN(テレビ朝日)の調査で、10月16-17日の調査より2.2ポイント低下の26.1%になっています。

自民党は支持率低下、日本維新の会の上昇が目立つ結果に

政党支持率に目を向けると、与党である自民党は、全体を通しては支持率は低下の傾向を見せています。

個別の調査に目を向けても、すべての調査で自民党の支持率は低下しました。10月の調査よりもっとも支持率が低下したのは共同通信の調査で、8.1ポイント低下の42.7%となりました。次いで低下したのはANNの調査で、7.9ポイント低下の42.0%となっています。

野党第一党の立憲民主党は、全体を通しては支持率がやや上昇する結果となりました。

もっとも支持率が上昇したのは読売新聞・日本テレビ、および朝日新聞の調査で、それぞれ10月の調査より4.0ポイント上昇の11.0%(読売新聞・日本テレビは10月4-5日の調査と比較)、9.0%となっています。

反対に、もっとも支持率が低下したのは毎日新聞・社会調査研究センターの調査で、10月の調査より1.0ポイント低下の12.0%となりました。

それ以外での政党支持率の目立った変化としては、日本維新の会の支持率の上昇が挙げられます。10月の調査では全体の平均値が3%弱であったことに対して、11月の調査では約9%にまで上昇しました。先日の衆議院議員選挙では10議席から41議席という飛躍的な上昇を見せ、立憲民主党に次ぐ野党第二党の位置を得たこともあり、今後の国政におけるプレゼンスも高まるかもしれません。引き続き注目です。

<参考>

読売新聞・日本テレビ 世論調査(11月1~2日実施、回答数1107)

朝日新聞 世論調査(11月6~7日実施、回答数1292)

JNN(TBSテレビ) 世論調査(11月6~7日実施、回答数1225)

NHK 世論調査(11月5~7日実施、回答数1208)

時事通信 世論調査(11月5~8日実施、回答数1270)

共同通信 世論調査(11月10~11日実施、回答数1040)

日本経済新聞・テレビ東京 世論調査(11月10~11日実施、回答数852)

毎日新聞・社会調査研究センター 世論調査(11月13日実施、回答数1072)

選挙ドットコム 世論調査(11月13~14日実施、回答数1002)

ANN(テレビ朝日) 世論調査(11月20~21日実施、回答数1031)

(データ分析・執筆協力:若林良)

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