IR白紙の山下ふ頭再開発 横浜市、2026年度ごろに新たな事業計画策定へ

横浜市が、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の立地場所として想定していた山下ふ頭=同市中区

 カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の候補地となっていた横浜港・山下ふ頭(横浜市中区)の再開発について、山中竹春市長は7日、市民や事業者らと対話を重ねながら検討を進め、5年後の2026年度ごろに新たな事業計画を策定する方針を示した。誘致を取り下げたIRに代わる新たなにぎわい創出の道を探り、市内経済の再生につなげたい考えだ。

 同日の市会第4回定例会本会議で、伊波俊之助氏(自民党・無所属の会)の質問に答えた。

 市によると、年内にも市民から意見を募るほか、再開発事業への参入を希望する民間事業者から提案を募集する。その後、地元関係団体や有識者などで委員会をつくり事業の方向性を整理するとともに、事業主体や手法、事業収支、スケジュールを検討して26年度ごろに事業計画を策定する。

 山中市長は、事業計画の策定プロセスについて「透明性を確保しながら議論を進める」と強調。新たな事業計画の策定に向けて「優れた立地にある山下ふ頭の広大な開発空間を生かし、横浜経済を牽引(けんいん)する開発を実現する」と力を込めた。

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