秋丸機関 遺族「平和の教訓に」 真珠湾攻撃きょう80年

秋丸次朗中佐が残した手記。三男の信夫さんは「敗戦濃厚という現実を直視していれば、開戦は阻止できたかもしれない」と語る=えびの市原田

 太平洋戦争の口火を切った真珠湾攻撃から8日で80年を迎えた。開戦前、「英米と日本の経済戦力は20対1」と主張し、開戦阻止に動いた陸軍の機関があった。陸軍省戦争経済研究班。えびの市出身で故・秋丸次朗中佐が率いたことから「秋丸機関」と呼ばれた。軍幹部は報告に耳を貸すことなく開戦へと突き進み、秋丸中佐の三男、信夫さん(83)=同市=は「無理な戦争をして大勢が亡くなった。二度と悲劇を起こさないための教訓にしてほしい」と平和への願いを込め訴える。

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