老人ホーム施設長殺害から21年 情報提供呼びかけ 広島・北広島町

北広島町で老人ホームの施設長が殺害された事件、未解決のまま21年が経過しました。

当時の捜査員に解決に向けた思いを聞きました。

8日朝、北広島町大朝で情報提供を呼び掛ける捜査員らの姿がありました。

(住民)

「こういうことがあった時にはどうしても思い出す」

(住民)

「まだ見つかっていないということは大変なこと、早く解決すればいいが…」

21年前、事件は起こりました。

北広島町大朝の特別養護老人ホームの施設長、郷田和昭さん(当時49)が胸などを刺され殺害されました。

これまで延べ11万3千人の捜査員が投入されましたが有力な手がかりは得られていません。

(山県警察署 泉 淳一次長)

「何が何でもこの犯人は捕まえないといけない決して逃がすわけにはいかない」

泉淳一次長は捜査一課の刑事として約10年間事件捜査を担当。

今年、署のナンバー2として捜査本部がある山県署に戻ってきました。

(泉次長)

「似顔絵や不審車両を公開しているがなかなか情報が入ってこない。

施設長が(なぜ)この凶悪な事件の被害者になったのか原因とか動機面がなかなか絞り込めていないのが長期戦になっている」

県内では郷田さんの事件のほか中区西白島町で少女が殺害された事件など未解決の殺人事件が6つあり、今も捜査が続いています。

その一方で…

(県警上新宏一刑事部長)

「本日午後5時30分被疑者を当署において殺人罪で通常逮捕しました」

2001年、福山市明王台で主婦が殺害された事件では発生から20年たった今年10月、竹森幸三被告(67)を逮捕・起訴しました。

捜査関係者によりますと現場に残されていた血痕が逮捕の決め手になったといいます。

(泉次長)

「(明王台事件のように)解決できるんだと捜査員の士気も高い。再鑑定等を繰り返し実施し客観証拠の収集は再びしようと思う」

事件発生から21年、これまでに260件の情報提供がありましたが、今年は3件にとどまっているといいます。

(山県警察署 三浦秀之署長)

「当時のことを思い出していただき、そういえばという小さなことでも結構です。ぜひそうした情報があればお知らせください」

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