「精いっぱいやり切った」 碇屋さん(佐世保中央高 通信制3年) 生活体験発表で全国大会入賞

「石澤奨学会賞」を受賞した碇屋さん=県立佐世保中央高

 定時制、通信制高校に通う生徒たちの生活体験発表の全国大会で、長崎県代表の県立佐世保中央高通信制3年、碇屋(いかりや)実慈(みちか)さん(24)が「石澤奨学会賞」を受賞した。
 同大会は、全国高校定時制通信制教育振興会などが主催し11月21日、東京で開かれた。各県の代表者ら58人が出場し内容と方法を競った。予選では五つのグループに分かれ発表、15人が全体発表に駒を進めた。
 碇屋さんは「普通って何?」というテーマで臨み予選を通過し、全体発表に進んだ。中学卒業後、全日制高校の中退などを経て22歳で同校に入学。そんな自分に自信を持てずにいたが、教員らとの出会いなどを通して「普通」ではなく「自分らしい」生き方を大切にしたいと感じるように。国語の教員になる夢も芽生え、「今なら胸を張って言えます。私は24歳。高校3年生です」と結んだ。
 当日は緊張したものの「自分なりの精いっぱいはやり切った」と碇屋さん。卒業後は福岡県の大学に進学することが決まっている。「それなりに生きていけばいいとしか思っていなかった自分が、先生が親身に寄り添ってくれたおかげで将来のことをしっかりと考えられる自分になれた。夢をつかんで先生に恩返しができるよう、大学でも勉強をがんばりたい」と目を輝かせた。

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