1893年発刊の横浜貿易新聞夕刊見つかる 生糸の入荷など市況掲載、付録も同封

横浜貿易新聞夕報、1893年11月27日付

 神奈川新聞の前身に当たる横浜貿易新聞が、1893(明治26)年に発行した夕報(現在の夕刊)がこのほど見つかった。横浜市保土ケ谷区在住で、日本郵趣協会横浜支部代表の大髙正志さん(75)が所持するもので、同市中区のニュースパーク(日本新聞博物館)で開催中の企画展「ペンを止めるな!神奈川新聞130年の歩み」で、追加展示されている。

 見つかったのは11月27日、12月6、8日の横浜貿易新聞の夕報で、生糸の入荷など市況が掲載されている。夕報は横浜開港資料館が収蔵しているが、この日付のものは収蔵がない。

 切手と消印のある帯封が巻かれた状態で、当時、中区の弁天通にあった茂木商店が、得意先とみられる上州南勢多郡(今の群馬県)の三英社出張所に郵送していた。

 同商店が発行した、生糸の取引状況を見通しなどと共に記した付録も同封されていた。

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