「株式会社斎藤佑樹」“直球過ぎる”社名に込めた思いとは?「独り立ちするんだと」

「株式会社斎藤佑樹」を設立した元日本ハム・斎藤佑樹氏【写真:荒川祐史】

単独インタビューで第2の人生への思いを告白「いろいろなことに挑戦したい」

今季限りで現役引退した元日本ハム投手の斎藤佑樹氏がFull-Count編集部のインタビューに応じ、「株式会社斎藤佑樹」を設立したと明かした。インタビュー前編ではプロ11年間から現役引退後の新生活、また注目される“第2の人生”についてを語った。

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――10月に現役引退した。生活の変化はありますか。
「変化はたくさんありますけど、次に向けて気持ちを切り替えないといけないです。朝起きるのは変わらず6時半に起きて、トレーニングをして、いろんな人に会ったり。おかげさまで毎日忙しくて。全然休みはないですね」

――引退したばかり。トレーニングを続けているのは意外です。
「体はこれからも作っていきたいと。ずっと緊張感を持って生活したいと思っています。バランス良くトレーニングしています。今まではインナーマッスルだったり、投手のトレーニングをしていましたけど、今は上から下まで隈なく。1日2時間ぐらいですね。(故障していた)右肘、肩の痛みはないです。野球をするためじゃないので」

――大胸筋が発達しているように見えます。
「体脂肪率が減っていますが、筋肉量は変わってないです。(体脂肪率は)10%台です。トレーニングは週3、4回ですかね。ボールを握ったりもしていますよ」

――先日は愛媛・松山市で行われた大学日本代表選考合宿を訪れるなど精力的に活動しています。
「お世話になった方たちへの報告を含めて。(野球関係者に会う中で)いろいろなことを知って、ちゃんとやり切れたんだなと思いました。『これをやっておけば』というのは全くなくて。自分がやろうとすること、やり残したことはなく終われたんだなと。この1か月ぐらいはいろいろな方々の話を聞いて感じました」

将来的な日本ハム復帰は「何か武器を身につけた状態で」

――今後について話せることはありますか。
「『株式会社斎藤佑樹』という会社を作ったんです。フルネームで。やっぱり野球を軸にしながら。たくさんの方と力を出し合って、いろいろなことに挑戦したいと思っています」

――どんな事業内容になりますか。
「基本的には斎藤佑樹がやりたいことをやる。何ができるか分からないんですけど、僕にしかできないことがあると思って。いろんな可能性を探ってみようかなと思います」

――カメラなど興味を持っていることはたくさんあります。
「これというのは決まらないと思います。もしかしたら、1、2年後に何か形になっているかもしれませんけど。何かを発信していくこともそうですけど、自分で何かを起こして、何かに取り組むこともやっていこうと思っているので。発信するのは想像がつくと思います。これからもテレビ、新聞、ネット媒体。今までお付き合いのあったマスコミの方とも仲良くさせてもらいながら。ただ、それだけではなくて、自分でも何か行動を起こして、プロジェクトとして取り組んでいこうと思っています」

――会社名にインパクトがあります。
「(社名の候補は)たくさん考えていました。引退した次の日からいろんな方に相談して、アイデアをもらって。斎藤佑樹を会社名にした方がたくさんの方とお付き合いできるかなと。ファイターズから離れることも含めて、独り立ちするんだと意味を込めました」

――常々、日本ハムへの感謝の思いを口にしている。将来的な復帰への思いはありますか。
「野球界もそうですし、ファイターズもそうです。恩返しをすると言っても漠然とした言葉ではなくて、自分が一度外に出て、独り立ちをして、何か武器を身につけた状態で、ファイターズに戻るなりして。本当の意味でファイターズ、野球界が求めているものを僕が還元できるようにしたいなと思います」

――球界全体では野球人口が減っていると言われています。
「野球人口が減ってきているのは、果たして問題なのか。僕は決してネガティブなことではないと思うんですよね。全て情報発信する人がネガティブと捉えないで、もっとポジティブなものとして野球界が捉えられるか。もっとアイデアを出し合っていった方がいいと思うんですよね。『これがダメだから』ではなく、『野球界にはこれがあるから切り開ける』とフォーカスした方がいいと思う」(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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