新型コロナウイルスワクチンの3回目接種を巡り、来年3月までの神奈川県内の対象者のうち約2割は1、2回目と異なるメーカー製を打つ「交差接種」になると県が想定していることが10日、分かった。米ファイザー製ワクチンの不足が原因。1、2回目でファイザー製を打った場合も、約2割の人に対しては米モデルナ製の活用を想定している。
同日の県議会厚生常任委員会で、立憲民主党・民権クラブの中村武人氏の質問に、県側が明らかにした。
3回目接種の間隔の目安は、2回目から8カ月以上とされている。県によると、県内では今月から来年3月までに医療従事者や高齢者ら約259万人が対象になる。このうち約223万人は1、2回目でファイザー製を打ち、モデルナ製を打ったのは約36万人だった。
これに対し、政府が示した来年3月までの県内へのワクチンの配分予定は約275万回分で、内訳はファイザー製約160万回分、モデルナ製約115万回分。3回目も同じワクチンを打つ場合はファイザー製が不足しており、県は対象者の約24%に当たる約63万人に対しては、交差接種でモデルナ製の活用を前提としているという。